吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

読者は踊る --斎藤美奈子

「BOOK」データベースより引用なぜ、この本が売れるのだろう。流行りの本は気になるくせに、流行りすぎると文句をつける。そんな立派な「踊る読者」のあなたのために、「ごくごく一般的な、そんじょそこらの読者代表」の斎藤美奈子が、タレント本から聖書ま…

凍 --沢木耕太郎

極限のクライミングを描く、究極の筆致。『檀』から十年、最新長編作品。最強の呼び声高いクライマー・山野井夫妻が挑んだ、ヒマラヤの高峰・ギャチュンカン。雪崩による「一瞬の魔」は、美しい氷壁を死の壁に変えた。宙吊りになった妻の頭上で、生きて帰る…

将軍が目醒めた時 --筒井康隆

出久根達郎さんの「古本綺譚」にでてきた実在した人物、芦原将軍の興味をもったため、やはり同じ人物を題材にした筒井作品を読みました。この短編集は持っていなかったいし読んだ記憶もなかったのですが、読んでみると2~3作品に既読感があったので友人から…

DINER --平山夢明

わたしはある日、殺し屋専門の定食屋(ダイナー)に抛り込まれた。ほんの出来心で、奇妙なバイトを引き受けたばっかりに・・・・・。本当に最悪な出来事っていうのは、なんお助走も前触れもなく起こる。足元に空いた真っ黒い穴に、人は落ちるまで気づかない…

2009年の10冊

今年も残すところあとわずかですね。まだ3冊ほど感想が残っているのですがどうやら総括できると判断しました。おかげさまで無事、年間100冊以上読む、という目標はクリアしました。この目標を記事で掲げていたかは覚えていませんが、心の中で目標としていま…

20世紀の幽霊たち --ジョー・ヒル

奇妙な噂がささやかれる映画館があった。隣に座ったのは、体をのけぞらせ、ぎょろりと目を剥いて血まみれになった“あの女”だった。四年前『オズの魔法使い』上映中に一九歳の少女を襲った出来事とは!?(『二十世紀の幽霊』)そのほか、ある朝突然昆虫に変身す…

高丘親王航海記 --渋澤龍彦

貞観七(865)年正月、高丘親王は唐の広州から海路天竺へ向った。幼時から父平城帝の寵姫藤原薬子に天竺への夢を吹きこまれた親王は、エクゾティシズムの徒と化していたのだ。鳥の下半身をした女、犬頭人の国など、怪奇と幻想の世界を遍歴した親王が、旅に病ん…

2001年宇宙の旅 --アーサー・C・クラーク

三百万年前の地球に出現した謎の石板は、原始的な道具も知らないヒトザルたちに何をしたのか。月面で発見された同種の石板は、人類に何を意味しているのか。宇宙船ディスカバリー号のコンピュータ、ハル9000はなぜ人類に反乱を起こしたのか。唯一の生存者ボ…

ガストン・ルルーの恐怖夜話 --ガストン・ルルー

「黄色い部屋の謎」、「黒衣婦人の香り」などでおなじみのフランス・ミステリ界を代表する巨匠ガストン・ルルーが贈る世にも怪奇な短編集。片腕の老船長が語る奇怪な話「胸像たちの晩餐」、コルシカの復讐譚に題材をとった「ビロードの首飾りの女」、結婚相…

幼年期の終り --アーサー・C・クラーク

異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、見事に地球管理を行なった。だが、多くの謎があった。宇宙人の真の目的は? 人類の未来は?――巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新た…