吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

エスケイプ/アブセント --絲山秋子

闘争と潜伏にあけくれ、20年を棒に振った「おれ」。だが人生は、まだたっぷりと残っている。旅先の京都で始まった、長屋の教会での居候暮らし。あやしげな西洋坊主バンジャマンと、遅れすぎた活動家だった「おれ」。そして不在の「あいつ」。あきらめを、祈…

月の骨 --ジョナサン・キャロル

あたしはとっても幸せ。この世でいちばんすてきな旦那さまがいるし、おなかには二人の赤ちゃんも。でも最近、変な夢を見はじめた。ロンデュア、これが夢の世界の名前。あたしとあたしの息子のペプシは、五本の月の骨を探すためにその世界に帰ってきたのだ。…

お好みの本、入荷しました --桜庭一樹

Web上で連載されている読書日記の書籍化第三弾です。今回はめでたく結婚された桜庭さんの結婚前後の話しが含まれているので今までとは少し趣きの違う桜庭一樹の一面も見せてくれました。 それにしてもあいかわらずの読書量には驚きっぱなしだ。一連の読書日…

怪しいシンドバッド --高野秀行

インド、アフリカ、タイ・ビルマ、中国、コロンビアなど、19歳~29歳までに高野氏が秘境、辺境に出かけた際に起きた(起こした?)数々のエピソードをまとめたような作品です。既読作品もあるのですが未読作品に関係する内容も書かれているので読まないと。 …

株価暴落 --池井戸潤

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の…

不思議のひと触れ --シオドア・スタージョン

ちゃんと働いて給料をもらい、だれにも憎まれず、それを言うならだれにも好かれない。どこにでもいるそういう平凡な人間に不思議のひと触れが加わると…? 表題作をはじめ、円盤は女になにを話したか?…魅力の結晶「孤独の円盤」、ベスト級のホラー「もうひとり…

2010年宇宙の旅 --アーサー・C・クラーク

2010年、宇宙船アレクセイ・レオーノフ号は地球を旅立とうとしていた。10年前に遥か木星系で宇宙飛行士4人が死亡、1人が失踪した事件を調査し、遺棄された宇宙船ディスカバリー号を回収することがその任務だった。はたして真相は究明されるのか?そして、木星…

未踏の時代 (日本SFを築いた男の回想録) --福島正実

1959年12月、『S‐Fマガジン』が創刊された。初代編集長は福島正実。それまで商業的に成功したことのなかったSFを日本に根づかせるため、彼の八面六臂の活躍がはじまる。アシモフ、クラーク、ハインラインに代表される海外のSF作家を紹介するとともに、小松左…

恋文の技術 --森見登美彦

京都の大学から、遠く離れた実験所に飛ばされた男子大学院生が一人。無聊を慰めるべく、文通武者修行と称して京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる。手紙のうえで、友人の恋の相談に乗り、妹に説教を垂れ―。(「BOOK」データベースより引用) 昨年の…