吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

息吹

著者:テッド・チャン翻訳:大森望出版社:早川書房 図書館で借りようと思っていたんですがコロナで休館しっぱなしなので購入しました。噂に違わず買って損のない作品でしたし、おかげでじっくり読めました。 第二短編集ですが、第一短編集の「あなたの人生…

侍女の物語

著者:マーガレット・アトウッド翻訳:斎藤英治出版社:早川書房 ギレアデ共和国で侍女として働く女性オブフレッドの物語。なぜこんな状況になっているのだろう?いつの時代想定なのだろう?と、疑問を持ちながら読み続けるが、理由がなかなかわからず、もど…

第10回 Twitter文学賞が発表された件(今更ですが)

Twitter文学賞が終了すると先日書きましたが、第一期が終了ということで第二期が続くようです。ありがたや。詳しい結果は下記サイトを見てください。 twitter-bungaku-award.theblog.me 今年は投票した作品が海外、国内共に第1位となり喜びもひとしお。今ま…

まむし三代記

著者:木下昌輝出版社:朝日新聞出版 いやあ、面白い!木下さんの代表作がまた一つ増えましたね。斎藤道三絡みでこれほど楽しめた作品はないかも。道三の下克上が一代で為されたものではないとの最新の説を基本としたためとても新鮮なうえに、ち密に構築され…

十二月の十日

著者:ジョージ・ソーンダーズ翻訳:岸本佐知子出版社:河出書房新社 状況が理解できず乗れなかったりする作品もあったが、岸本さんの翻訳がノリに乗っているのはわかる。各作品の登場人物たちは不器用すぎるというか共感しにくいというか、痛々しい。いたた…