吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

インヴィンシブル (スタニスワフ・レム・コレクション)

著者:スタニスワフ・レム翻訳: 関口時正 出版社:国書刊行会 「砂漠の惑星」の新訳。 消息を絶ったコンドル号を捜索するため、琴座の惑星レギスIIIに インヴィンシブル号は降り立つ。 調査を進めた結果、コンドル号は見つかったものの乗員たちは 変わり果…

ペッパーズ・ゴースト

著者:伊坂幸太郎出版社:朝日新聞出版 本書には初回限定ポストカードがおまけとしてあって、 「興味のあることや好きなもの、心配なことや怖いことを詰め込んだところ、 今までの自分の小説の特徴が集まったような物語になりました。」 と書いてある。 そし…

地中の星

著者:門井慶喜出版社:新潮社 日本で最初となる地下鉄構築事業を構想、建設した早川徳次と 現場で建設に携わった6人の職人たちを中心に描く小説。 資金も無く、情熱と努力で困難な道を切り開いていくストーリーは小気味いい。 人脈を掘り起こし、最大限に生…

八月のくず 平山夢明短編集

著者:平山夢明出版社: 光文社 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2」の読後、 青空をバックに干されている白いTシャツの表紙が爽やかな本書を読むと なんとなく同じ部類の作品にも錯覚するが、そんなことはあり得ない。 爽やかな表紙に裏腹の…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2

ブレイディみかこ出版社:新潮社 前作程のインパクトは無かったが、一つ一つの話しはやはり考えさせる内容。 子供や著者や相方の考え方の微妙な違いが浮き彫りになる。 言葉的には多様性流行りだが世代や人種や地域で違う価値観があることを それぞれが受け…

民王 シベリアの陰謀

著者:池井戸潤出版社:KADOKAWA まさか続編が出るとは思っていなかった。 池井戸作品の中では特異な作品だが、池井戸さんもたまに気分転換を 図りたいのかもしれないなと思っている。テキトーな憶測だが。 以前より池井戸さんには半沢シリーズや下町ロケッ…

飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集

著者:エドワード・ケアリー翻訳:古屋美登里 出版社: 東京創元社 翻訳者の古屋美登里さんの熱意から生まれた日本オリジナルの短編集。 古谷さんのイラストまで掲載されていて翻訳者冥利に尽きるでしょう。 このために書き下ろした作品やイラストなど、ケア…