吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

新しい世界を生きるための14のSF

編集:伴名練出版社:早川書房 基本的に書籍化されていない新世代の作家を伴名練がセレクトしたアンソロジー。 ほぼ知らない名前ばかりだが、バラエティに富んでいて案外楽しめた。 また、各作品に関連するジャンルのおススメ作品を伴名練がピックアップして…

新編 夢の棲む街

著者:山尾悠子編集:今野裕一装幀:ミルキィ・イソベ + 安倍晴美人形・写真:中川多理発行:ステュディオ・パラボリカ 収録作品が3篇+後記、中川多理が人形を添え、川野芽生が解説し 薔薇色の装幀で箱入りのまさにアートと呼べるコラボ作品。 少し離れたと…

リセット

著者:五十嵐貴久出版社:幻冬舎 いつの間にか出ていた「リカ」シリーズも第7弾となりました。 リカの高校生の時の話しですが、相変わらず周辺の人間が次々と不審死を遂げます。 すっかり慣れてしまったのか、怖さはあまり有りません。 まわりに無視されても…

決戦!株主総会 ドキュメントLIXIL死闘の8カ月

著者:秋場大輔出版社:文藝春秋 まるで池井戸潤の作品を読んでいるような錯覚を覚えるノンフィクションだった。 LIXILで起きていたことは日経関連の記事で概要を読んでいたくらいで 結局内部抗争でしょ?くらいの印象だったが、こんな熱い闘いが展開されて…

三体X 観想之宙

著者:宝樹(バオシュー)翻訳:大森望/光吉さくら/ワン・チャイ 出版社:早川書房 三体シリーズがあまりにも壮大な物語だったので謎が多いことは確かだが、 あの内容をかなり正確に把握できたうえ、短期間でよくもこれだけの解釈を創出し、 尚且つ読ませ…

ユートロニカのこちら側

著者:小川哲出版社:早川書房 「2010年代SF傑作選2」で読んだ「バック・イン・ザ・デイズ」 を 読んだことをきっかけにいよいよ読むことに決めた小川哲。 まずはデビュー作からということで本作を選ぶが、 この連作集の中に「バック・イン・ザ・デイズ」は…

2084年のSF

編集:日本SF作家クラブ 出版社:早川書房 「ポストコロナのSF」に続くアンソロジー。 オーウェルが描いた「1984年」の100年後の2084年をテーマにしている。 23作家のうち、ほぼ未読作家さんのなか、逢坂冬馬、高野史緒の名前があり、 何とかなるかと見切り…