吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

俺が公園でペリカンにした話

著者:平山夢明出版社:光文社 コロナの影響か、「八月のクズ」を読んだ時はもう読まなくてもいいかなあという 気持ちが若干あった。 それなのに「ペリカン」に何を話したのだろう?と気になって読んでしまった。 短編集なので、しんどくなったら表題作を読…

天路の旅人

著者:沢木耕太郎出版社:新潮社 第二次大戦末期に密偵として蒙古人の修行僧に扮して 中国奥地、インド、ネパールなどを徒歩で渡り歩いた 西川一三の苦難の旅と人生を描くノンフィクション。 本書を読むまで全く知らない人物だったが何と魅力的な人だろう。 …

江戸一新

著者:門井慶喜出版社:中央公論新社 「家康、江戸を建てる」と同系列の話かと思ったがもう少し柔らかい内容だった。 「明暦の大火」後の江戸を復興するため、知恵伊豆こと老中・松平伊豆守信綱の 奔走が描かれる。 戦争ではなく、災害に強い都市「大江戸」…

ハヤブサ消防団

著者:池井戸潤出版社:集英社 ミステリ作家の三馬太郎は、父亡き後の実家に移住し消防団に勧誘される。 ハヤブサ地区での新しい生活の様子や人間関係がかなり長めに描かれているので ちょっと退屈だったが、連続する火事を調べると 次々と謎の事態に巻き込…

一睡の夢-家康と淀殿

著者:伊東潤出版社:幻冬舎 関が原を描いた「天下大乱」に続き、その後の大阪の陣までの 家康と淀殿(茶々)の戦いが描かれる。 立場は違えど静謐を求め、子供を案じる親の心情は共通するもの。 秀忠に盤石な体制を引き継がせようとする家康と、 豊臣家のプ…