吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

万城目学

八月の御所グラウンド

著者:万城目学出版社:文藝春秋 京都を舞台にした女子高校駅伝と草野球大会でのちょっと不思議な青春物語が2作品。 短篇「十二月の都大路上下ル」は方向音痴の1年生が駅伝中に見かける新撰組の コスプレ集団が現れなければ普通に爽やかな作品。 中編の表題…

2017年11月の読書リスト

今年は近くの公園の紅葉が綺麗です。だいぶ散ってきたけれど。それにしても寒さが厳しくなってきました。もう師走。読書は11月末に急ブレーキがかかってしまいましたが、ラストスパートかけましょか。仕事もね。 2017/11/6読了 /海の地政学 ジェイムズ・スタ…

2016年3月の読書リスト

思っていたよりも穏やかな年度末だった。ただ、花粉が辛い今日この頃。 2016/3/6読了 ::完全な真空 スタニスワフ・レム 架空の本の書評集。ジョイスの作品などを取り上げながらの書評もあったりするので 実際に作品が存在しているかもと錯覚してしまいそう。…

2014年7月の読書リスト

とにかく暑い夏です。酷暑です。本気で熱中症を心配している今日この頃。日本の気候は変わってしまったんだなとしみじみ思う今日この頃。 2014/7/4読了 ::音楽は何も与えてくれない 津原泰水 津原ファンならば、これまでの作品の原点、背景を知ることができ…

2013年の印象的な本

2013年の読了本は82冊。昔のようにノンフィクションを楽しむ割合が増えた。そして海外作品も増えたと思う。いずれにしても長めの作品が多かったせいか読み応えのある作品にもたくさん出会った。とりあえず振り返って2013年の作品を10冊、無理やり選んでみた…

2013年10月の読書リスト

なんだか今回は色々なかたちで多くの血が流れる作品が多かったな。 2013/10/3読了 ::自殺サークル 完全版 園子温 平成版「コインロッカーベイビーズ」の社会を破壊する手段は、演じ、育て、 死んでいくってことなのか。映画「紀子の食卓」を観ていないので機…

2013年2月の読書リスト

読むのに時間がかかった「本にだって雄と雌があります」の影響で冊数が前月より減ったがそのわりには頑張ったと思っています。小田雅久仁さんの今後の作品は要注意。 2013/2/2読了 /日本の「情報と外交」 孫崎享 日本の情報機能、外交能力の弱さを改めて痛感…

偉大なる、しゅららぼん ::万城目学

先般読んだ「プリンセス・トヨトミ」は期待が大きすぎたこともあり、微妙な感想になってので今回はあまり期待しないで読みました。ところがどっこい、今回はまたまたいい意味で裏切ってくれました。面白いじゃないですか!個人的には甲乙つけ難い「ホルモー…

プリンセス・トヨトミ ::万城目学

映画が上映される前にとにかく読もうと決めていましたが、何とか間に合いました。 会計監査院の松平、鳥居、旭の三人が大阪出張し、いくつかの組織を調査する。その中の一つに謎の組織「財団法人OJO」があり、過去の情報がやけに少なく何をしているのかもわ…

ホルモー六景 ::万城目学

せっかく持っているのに「鴨川ホルモー」を再読しておけばよかったと少し後悔しながらようやく読むことができました。 完全な続編だと思い込んでいたが、6つの短編で構成されたスピンアウト作品でした。前作より高度な戦術と共に熱い戦いが展開されることを…

ザ・万歩計 ::万城目学

第二弾のエッセイ、「ザ・万遊記」を先に読んでしまいましたが、はっきり言うとこの最初のエッセイのほうが断然面白い。それを考えると読む順番はこれでよかったのかもしれません。 共感できる話がいくつかありましたが、その中でもたけし映画の「Kids Retur…

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 --万城目学

かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。 (「BOOK」データベースより引用) 書店でパラパラとめくった時の第一印象は、「か~るく読めそ…

鴨川ホルモー --万城目学

ようやく文庫化です。気になっていたホルモーの意味がわかってスッキリしました。 森見さんの諸作品と比べると、言い回しが似ているところがあるし、キャラ設定も似通っています。ただ森見さんのほうが深みがあるというか、バンカラ度が高いというか、濃密感…