吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

吉川永青

家康が最も恐れた男たち

著者:吉川永青出版社:集英社 今年は立て続けの家康関連本です。 家康が遺訓の本意を正しく理解させるため、過去に戦った武将たちに それぞれ何を学んだかを林羅山に伝えるという連作集。 恐れた男たちは武田信玄、織田信長、真田昌幸、豊臣秀吉、 前田利家…

高く翔べ-快商・紀伊國屋文左衛門

著者:吉川永青出版社:中央公論新社 名前は知っているようで実はよく知らない人物だったが、 Wikiにもあるように架空の人物説がある位、謎が多いようだ。 一代で豪商となり、店を閉じてしまった経緯を追うと 著者特有の爽やかさもあって、まさしく快商。 魅…

毒牙 -義昭と光秀-

著者:吉川永青出版社:KADOKAWA 兵力をほぼ持たない名ばかりの将軍、足利義昭が織田信長の庇護を受けながらも結局対立し、言葉の持つ力で明智光秀や有力武将を利用して信長を追い詰めようと画策する。結局、光秀は義昭による長年の言葉の蓄積で本能寺へ向か…

写楽とお喜瀬

著者:吉川永青出版社:NHK出版 能役者・斉藤十郎兵衛が写楽として短い期間に残した絵を世に放つ経緯と苦悩を描く人情噺。 芝居を観たいがために役者絵を描き、士分のため名前を秘す必要がある十郎兵衛。陰間であるお喜瀬との出会いと別れや許嫁の不幸な死な…

2019年2月の読書リスト

たった2~3日短いだけなのに他月と同じペースで考えてないか?と発注先への不満をここに書いても解決しないのだが、書いてみた。「Q10」の直後に読んだ「リハーサル」。内容のギャップに眩暈が(苦笑)ストーリー展開としては粗さを感じたが、「リカ」シリー…

2018年11月の読書リスト

師走じゃないか。昨年の冊数に届くのは絶望的となりましたが、頑張って読むぞ! 2018/11/5読了 /第六天の魔王なり 吉川永青 渋い人物にスポットを当ててきた吉川さんが信長をどのように料理するのか 楽しみだったが、冷酷無比ではなく人間、信長の苦悩という…

2018年6月の読書リスト

ここのところ毎年思うのですが、どうしてこうも暑いのでしょう。変化が極端なんだよなあ。。。 世の中、何が起きるかわかりません。おかげで8月一杯まで休みが無くなりそうです。吉と出るのか凶と出るのか、とにかく踏ん張って頑張るのみです。 それにしても…

2018年3月の読書リスト

呆気なく新年度スタートです。食いしばってばかりいるため歯医者通いが終わりません。いっそ抜いてしまいたいけれど。。。花粉に鼻を啜りながら、仕事に奥歯を噛みしめながら、引き続き頑張るしかないんだよね。 2018/3/5読了 /黙殺 報じられない“無頼系独立…

2018年2月の読書リスト

年度末作業の追い込み、頑張りましょう。 2018/2/4読了 /レッド・プラトーン 14時間の死闘 クリントン・ロメシャ アフガニスタンの前哨基地キーティングで、実際に起きた米軍とタリバンとの 戦闘の記録。 著者は現場で実際に闘った兵士。主だった同僚の人物…

2017年8月の読書リスト

あっという間に夏が。。。。寂しい限り。 2017/8/4読了 ::決戦!関ヶ原2 葉室麟/東郷隆/宮本昌孝/冲方丁/天野純希/吉川永青/簑輪諒 決戦シリーズの関ヶ原第2弾は、前回に比べると盛り上がり欠けた気がするが、 ニッチなところを掘り起こしている分、2作全体で…

2017年5月の読書リスト

全然暇になりません。読むペース、上げたいんですけど。 2017/5/5読了 ::雲雀 佐藤亜紀 「天使」に続けて読んで正解。記憶が薄れていたらこれほど楽しめなかったかも。 相変わらず無駄な説明なく進行していくが、短編連作集なので読み易い。 「天使」ではあ…

2017年1月の読書リスト

不思議な天候が続いていますね。2月は積んでいる作品を少しでも消化していきたいです。 2017/1/3読了 /むずかしい年ごろ アンナ・スタロビネツ 不条理、ホラー、SFなどが混じり合ったような奇妙な味の短編集。 岸本佐知子さんが集めた作品たちみたいな感じで…

2016年11月の読書リスト

もう師走。相変わらずあっという間です。 2016/11/2読了 /賤ヶ岳の鬼 吉川永青 佐久間盛政をメインに据えた作品は初めて読んだ。 柴田勝家の甥であり勝家同様、武士としての誇りを重んじ、本能寺以後の覇権を巡り 真逆の性質を持つ秀吉に対峙する姿が描かれ…

2016年7月の読書リスト

夏ですねえ。 2016/7/7読了 ::原子力政策研究会100時間の極秘音源: メルトダウンへの道 NHKETV特集取材班 未見だがNHKの番組が基になっている。 基本「音源」から起こしているので映像の方が理解しやすいのかもしれないが、 口語がまま再現されているので、…

2016年2月の読書リスト

一昨日、また衝動的に4冊ほど買いました。ところがいよいよ置き場所に困って、読まずに積んでいる本を手放そうかとピックアップ。折角ウチに来たのに申し訳ないなあと思いつつ50冊程度選んだが、もう少し様子を見て気持ちが変わったら何冊かでも積みなおそう…

2015年12月の読書リスト

最後まで慌ただしくて。滑り込みだったが面白い作品で締めることができました。 2015/12/4読了 /デービッド・アトキンソン 新・観光立国論 デービッド・アトキンソン 日本人と外国人のサービスに関する考え方の相違が良くわかる。 移民を受け入れにくい国民…

2015年6月の読書リスト

10年以上のお付き合いをさせて頂いている取引先の専務さんが読書家と判明。打合せ後に食事をしながら本に関する話しで盛り上がるなか、「今まで読んだ中でお勧めを100冊、リストにして下さい。絶対読みますから」との要望が。。。見積もり作業より大変じゃな…

2015年5月の読書リスト

5月は暑かった。。。。6月も続くのか? 2015/5/6読了 /夢をまことに 山本兼一 鍛冶屋職人の一貫斎が職人として無限に広がる夢を真摯に追いかける姿が 描かれている。 鉄砲から始まり、空気銃や万年筆、望遠鏡など、幾度となく失敗を繰り返しながら 考え尽く…

2014年9月の読書リスト

ここのところ、色々なことがあるなあ。。。合間に「サンリオSF文庫総解説」をチョロチョロ読みながらダラダラ過ごすもまた楽し。 2014/9/9読了 ::捕食者なき世界 ウィリアム・ソウルゼンバーグ 「頂点捕食者」を排除すると「中間捕食者」が増殖し、より環境…

2014年7月の読書リスト

とにかく暑い夏です。酷暑です。本気で熱中症を心配している今日この頃。日本の気候は変わってしまったんだなとしみじみ思う今日この頃。 2014/7/4読了 ::音楽は何も与えてくれない 津原泰水 津原ファンならば、これまでの作品の原点、背景を知ることができ…

2014年1月の読書リスト

あっという間に2月。1月に読んだ「ジョゼフ・フーシェ」「シスターズ・ブラザーズ」は早くも今年の10冊に入れたいくらい面白かったが、ようやく読めた「死の淵を見た男」に涙。俺は一体何をやってんだ?と思わされる一冊だった。 2014/1/2読了 /存在しない小…

2013年9月の読書リスト

時がたつのは早いものです。冊数こそ少ないけれど、ここのところ前のめり気味に読書中。やたらと忙しいが、隙あらば読むべし。 2013/9/1読了 ::美しい昔 近藤紘一が愛したサイゴン、バンコク、そしてパリ 野地秩嘉 近藤紘一の足跡を追体験するルポルタージュ…

2012年12月の読書リスト

2012/12/1読了/チェスの話 -ツヴァイク短篇選シュテファン・ツヴァイク 「本のおかわりもう一冊」で紹介されていて、故児玉清さんが大好きだった作品らしい。 狂気に包まれた社会背景によって産み出された小さな狂気と悲哀の物語たちを 取り憑かれたように読…

2012年4月の読書リスト

いつの間にか5月も中旬に。。。4月20日過ぎだったか、相方に任せたら暗証番号を3回以上間違えてしまい銀行のキャッシュカードが使えなくなりました。銀行印がどれだったか不明のため、本人が解除手続きしないといけなかったのですが、仕事の都合で解除できた…

戯史三國志 我が槍は覇道の翼 /吉川永青

「我が糸は誰を操る」に続いて第二弾を読みました。第一弾は陳宮が主役だったが、今回は呉の孫家三代に仕えた武将、程普にフォーカスしている。 役人出身でありながら流浪の末、黄巾族となっていた程普は、孫堅と出会い闘う。互いに戦上手なれど、結局は孫堅…

戯史三國志 我が糸は誰を操る /吉川永青

この作品はなんと主人公が陳宮である。そして従来の長編三国志たちに比べると非常に読みやすい。 小役人の父を持ち、小柄だが頭脳明晰のうえ勇敢で信念を曲げない陳宮は異例の出世を遂げていく。 結婚を意識していた張鈴を董卓に奪われ、取り返そうとするこ…