吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

ブラバン --津原泰水

「BOOK」データベースより引用
大麻を隠し持って来日したポール・マッカートニーが一曲も演奏することなく母国に送還され、
ビル・エヴァンスジョン・ボーナムジョン・レノンまでも死んでしまった、1980年(昭和55年)。
醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれバンドに入れあげるボーイズ&ガールズが織り成す、
青春グラフィティ。
クラシックの、ジャズの、ロックの名曲にのせ、総勢三十四名のメンバーたちが繰り広げる、大群像劇。
四半世紀の時を経て僕らは再結成に向かう。
吹奏楽部を舞台にしたほろ苦い「青春」小説。

ということで読んでみました。
吹奏楽部には所属したこともバンドもやったことはなく、
音楽は聴くものか歌うもの(カラオケだけど)。

う~ん、期待ほど伝わってきませんでした。
メンバーも多すぎて誰が誰だかわからなくなったりしたのも原因かもしれません。
登場人物の名前と担当楽器が書いてある栞が付いてるので、助かりました。

まあ、当時の自分と照らし合わせてみたりすることで
懐かしい出来事を思い出したりしたことは確かです。
ポール・マッカートニー大麻で強制送還、てのには呆然とさせられたこととか。
チケット買ってたんですよね。
当時は高い買い物だから、コピーとって泣く泣く払い戻ししてもらいましたよ。
コピー失くしちゃいましたけど。
ジョン・レノンが撃たれたときは、熱狂的ファンで髪型真似してた友達が
蒼ざめて泣きそうな顔してたっけ・・・


当時、クラブ活動にうち込んでた人とか、音楽やってた人は結構はまる内容かもしれません。
時代がど真ん中ということで、読む前の期待が大きすぎたというところも
差っぴいて考えないといけませんね。
個人的には、学校外での思い出の方が多かったセイもあるのかも。

ボリュームも結構あるので、読むのに時間がかかってしまいましたが、
構成はうまいなと思いましたし、痛いところを突かれて共感できるところも多々ありました。

当時、吹奏楽部にいた人は是非読んでみてください。