吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2009年の10冊

今年も残すところあとわずかですね。
まだ3冊ほど感想が残っているのですがどうやら総括できると判断しました。
おかげさまで無事、年間100冊以上読む、という目標はクリアしました。
この目標を記事で掲げていたかは覚えていませんが、心の中で目標としていました。
もう少しで120冊位でしょうか。月10冊ペースを維持するのは難しいですねえ。
それでも自分で自分を褒めてやろうと思います(笑)
もっとたくさん読まれている方が多いのでなんですが、、、
で、今年読んだ作品で読めて良かった!と思う10冊を抽出してみました。
結果は呆れる程に偏っていて、流行にも乗っていなくて、、、、ま、いいか。


早速、まずはキアラン・カーソンの2冊。


10冊に順位をつける気はないですが、つけるとしたら1位、2位独占です。
もう文句なしです。
琥珀捕り」に関しては約3年積んでいましたが、早く読んどけばよかった。ちなみにこれが1位です。
自分にとって一生ものの宝物として手放したくない2冊と言ってもいいでしょう。
そしてこういう作品が好きなんだなあ、と気づいた次第。


同じ作家を2冊入れるなんて、と思った人。まだまだ甘い。
飯嶋和一の3冊を入れてしまうという暴挙に出ます。


本当はさらに2冊(「汝ふたたび故郷へ帰れず」「神無き月十番目の夜」も入れてしまいたい
くらいなのですが我慢しました。大人ですから。
この作家さんはもう読み応えという点では申し分なし。
読みきるにはパワーがいるが、必ず満足感を得られるというところが凄い。
多くの人にお奨めしにくい作品ではありますが(笑)
寡作のため未読作品は一冊(「出星前夜」)を残すのみ、となってしまいましたが、
来年の読書の最大の楽しみでもあります。


ということで、10冊中5冊が二人の作家で占められてしまったわけですが、こんなに偏っていいのでしょうか。
気を取り直して次は古川日出男


これも積みっぱなしだったが、ようやく読めた長編。
文庫三冊なので物怖じしていたが、読んでみると「物語を紡ぐ物語」に最初から絡め取られながら楽しめた。
イメージとしてはレイ・ハリーハウゼンの特撮映画のような世界なので、
古川作品としては意外と読みやすいSFファンタジーだと思います。法螺話もここまでやると潔し。


ファンタジーといえば今年最初に読んだ作品が森見登美彦


基本、文庫派なため、ようやく今年読むことができたこの作品。
いやあ、オモチロイ。
正月はどっぷりこの作品で過ごせたのでラッキー。
来年の正月には何を読もうか思案中だが、これを超える作品は難しいだろうな。来年早々再読か(笑)


このへんでちょっと毛色が変わるが近藤史恵。いや、むしろ普通は本流か?


これはStorySellerの外伝2作と共に合わせ技一本ということで。
女性作家とは思えない硬質さを感じさせる文体は自分好み。ストーリー展開も十分楽しめた。
自転車レースという縁遠い世界を描いていたにもかかわらず心に残る作品となりました。


今年は海外の作家さんんもかなり読んだなあ。で、ジャナサン・キャロル。


これは記事にも書きましたが、小説を読んだあ!と思えた作品です。
これも幻想小説ですが、これぞ小説!と言えるくらい小説ぽくて楽しめた。


で、最後の一冊。本当は「高丘親王航海記」を入れていたのですが、
昨日読み終わった沢木耕太郎作品にガツンとやられて差し替えました。
唯一のノンフィクションでもあります。


感想は後日書きますが、登場人物に感銘を受けた、とだけ書いておきます。
(2009/12/29にリンクを張りました)

ちなみに、最終候補に残ったライバルたちは下記の10作品。

・「高丘親王航海記」  澁澤龍彦(はずしてゴメンよぉ!)
・「世界の中心で愛を叫んだけもの」  ハーラン・エリスン
・「風が強く吹いている」  三浦 しをん
・「肩胛骨は翼のなごり」  デイヴィッド・アーモンド
・「有頂天家族」  森見登美彦
・「きつねのはなし」  森見登美彦
・「海竜めざめる」  ジョン・ウィンダム
・「安徳天皇漂海記」  宇月原晴明
・「黒い家」  貴志祐介
・「鴨川ホルモー」  万城目学


そうそう、とりあえず再読本は避けました。
来年はノンフィクションが少なかったので増やしたいですね。
もちろん、幻想小説、SFなども変わらず読むつもりです。
ま、面白けりゃ分野はどうでもいいんですけどね。。。。恋愛小説以外(笑)