2013/6/1読了
::たまさか人形堂それから
津原泰水
一作目から比べると、ライトな感覚が増してしまった。会話やキャラが「クロクロ」っぽい印象なので「津原やすみ」寄りになったのかな。まあそれなりには楽しめた。
なかでは「ピロシキ日和」が良かった。
「髪が伸びる」のラストは好きな津原泰水らしさが感じられて、とても良い。
::たまさか人形堂それから
津原泰水
一作目から比べると、ライトな感覚が増してしまった。会話やキャラが「クロクロ」っぽい印象なので「津原やすみ」寄りになったのかな。まあそれなりには楽しめた。
なかでは「ピロシキ日和」が良かった。
「髪が伸びる」のラストは好きな津原泰水らしさが感じられて、とても良い。
2013/6/5読了
::たんぽぽ娘
ロバート・F・ヤング
待ち過ぎてすっかり伸びてしまった首。奇想コレクションもこれでラストなんだなあ。
全体的に愛と古さを感じる作品が多く、個人的には期待過剰でイマイチ感が否めなかった。
表題作はビブリア古書堂ですっかり有名になったロマンチックSFで綺麗に纏まっているが、「荒寥の地より」「主従問題」の方が好きな作品。題名的には複雑だが「神風」もなかなか。
::たんぽぽ娘
ロバート・F・ヤング
待ち過ぎてすっかり伸びてしまった首。奇想コレクションもこれでラストなんだなあ。
全体的に愛と古さを感じる作品が多く、個人的には期待過剰でイマイチ感が否めなかった。
表題作はビブリア古書堂ですっかり有名になったロマンチックSFで綺麗に纏まっているが、「荒寥の地より」「主従問題」の方が好きな作品。題名的には複雑だが「神風」もなかなか。
2013/6/11読了
/とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢 --ジョイス・キャロル・オーツ傑作選
ジョイス・キャロル・オーツ
初読みの作家さんだと思っていたが「居心地の悪い部屋」で一作読んでた。
作者自ら選んだ傑作選とあるが、確かに粒ぞろいでレベルが高い。ミステリー?ホラー?、
まさしく様々な悪夢である。表題作をはじめ登場人物たちの切迫観漂う心理描写が
自らの体験のように纏わりついてくるのだ。
「頭の穴」のグロさと妄想と現実の迷走は印象的だが、最も良かったのが「化石の兄弟」。
双子の兄弟の残酷な人生を胎内から描き、読んでいて痛々しい内容にもかかわらず
読後感は暖かい感覚に包まれてしまうとは。
/とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢 --ジョイス・キャロル・オーツ傑作選
ジョイス・キャロル・オーツ
初読みの作家さんだと思っていたが「居心地の悪い部屋」で一作読んでた。
作者自ら選んだ傑作選とあるが、確かに粒ぞろいでレベルが高い。ミステリー?ホラー?、
まさしく様々な悪夢である。表題作をはじめ登場人物たちの切迫観漂う心理描写が
自らの体験のように纏わりついてくるのだ。
「頭の穴」のグロさと妄想と現実の迷走は印象的だが、最も良かったのが「化石の兄弟」。
双子の兄弟の残酷な人生を胎内から描き、読んでいて痛々しい内容にもかかわらず
読後感は暖かい感覚に包まれてしまうとは。
2013/6/16読了
/春風伝
葉室麟
「星火瞬く」を読んでから高杉晋作メインの作品を書いてほしいと思っていたが本当に出たので嬉しい。
高杉ファンとしては淡々と描かれているので物足りず、司馬さんの「世に棲む日々」位の長さで読みたいところ。
でもやはり高杉晋作は魅了的な人物だな。
/春風伝
葉室麟
「星火瞬く」を読んでから高杉晋作メインの作品を書いてほしいと思っていたが本当に出たので嬉しい。
高杉ファンとしては淡々と描かれているので物足りず、司馬さんの「世に棲む日々」位の長さで読みたいところ。
でもやはり高杉晋作は魅了的な人物だな。
2013/6/22読了
/ひたすら面白い小説が読みたくて - 文庫解説コレクション
児玉清
面白い小説のことを楽しそうに、愛おしそうに語りたくて仕方がない様子がひしひしと伝わってくる。
リズミカルで茶目っ気たっぷりな文章に、読んでいるこちらまで楽しくなってきてしまうのだ。
/ひたすら面白い小説が読みたくて - 文庫解説コレクション
児玉清
面白い小説のことを楽しそうに、愛おしそうに語りたくて仕方がない様子がひしひしと伝わってくる。
リズミカルで茶目っ気たっぷりな文章に、読んでいるこちらまで楽しくなってきてしまうのだ。
2013/6/24読了
::木皿食堂
木皿泉
神戸新聞で連載しているエッセイやら羽海野チカさんとの対談、ドラマの裏話や大学での講義、
シナリオなどバラエティに富んだ食堂だ(本だけど)。
他のエッセイなどで読んだエピソードなど重複するものもあるが、奇をてらうのではなく、懐かしい味わいの言葉たちはとても美味しい。
::木皿食堂
木皿泉
神戸新聞で連載しているエッセイやら羽海野チカさんとの対談、ドラマの裏話や大学での講義、
シナリオなどバラエティに富んだ食堂だ(本だけど)。
他のエッセイなどで読んだエピソードなど重複するものもあるが、奇をてらうのではなく、懐かしい味わいの言葉たちはとても美味しい。
2013/6/29読了
::深海の使者
吉村昭
日本とドイツを往復し、戦闘ではなく人員や技術情報の運搬を主たる任務として課せられていた日本の潜水艦。深海でひたすら忍耐を重ねながら任務を遂行する男たちに圧倒される。
地理的にはかなり厳しい無謀とも言えるものだが、作戦に携わる人たちの責任感と使命感のなんと尊いことか。
吉村さんらしく事実を淡々と積み重ね感情を排除しているにもかかわらず、
語られる人たちの様々な気持ちがビシリと伝わってくる。
::深海の使者
吉村昭
日本とドイツを往復し、戦闘ではなく人員や技術情報の運搬を主たる任務として課せられていた日本の潜水艦。深海でひたすら忍耐を重ねながら任務を遂行する男たちに圧倒される。
地理的にはかなり厳しい無謀とも言えるものだが、作戦に携わる人たちの責任感と使命感のなんと尊いことか。
吉村さんらしく事実を淡々と積み重ね感情を排除しているにもかかわらず、
語られる人たちの様々な気持ちがビシリと伝わってくる。
7冊読了。