著者:劉慈欣
翻訳者:大森望/立原透耶/上原かおり/泊功
出版社:早川書房
遥かに高い科学力を持つ三体文明が地球に向けて動き出す第二弾。
迎え撃つ地球側は「面壁者」で対抗しようと準備をすすめるが、
三体文明が到達するのは400年後と気が遠くなる設定。
隠し事ができない三体的コミュニケーションがちょっと笑える。
主人公のロマンス部分はこんなに必要なのか?呪文がどんな展開を生むのか?
なんて読み進めていたら主要人物たちが400年後の決戦に向けて次々と冬眠。
そして後半に続く。
後半は思っていた以上に急速に地球側の技術力が向上していて、
迫りくる三体文明側の艦隊に勝てるかも?なんて驚く状態になってるし。
宇宙戦艦ヤマトのテーマ曲が頭に流れながら読んでいたら
一機の探査機「水滴」が気持ち良い位に呆気なく。。。
様々な古典SFのエッセンスと予測を超えたスケール感、そして前半の伏線を
回収しながらの落としどころを存分に楽しめた。
「黒暗森林」理論の説明も分かり易くて納得。
さて、第三部はどうなる?
特定のDNAにのみ狂暴になるインフルエンザ攻撃は、
コロナ禍で読むとちょっとタイムリー過ぎ。中国なら。。考えすぎ。