著者:クライブ・ハミルトン/マレイケ・オールバーグ
監訳:奥山真司
翻訳:森孝夫
出版社:飛鳥新社
自ら左派と自認するオーストラリア人の著者がそれでも中国共産党を
批判するにはそれだけの証拠と真実があるのだ。
このままではだたの属国になってしまうという危機感。
欧米で静かにありとあらゆる人々に触手が伸びているだろう夥しい事例を提示し、
目の前に次々と積み重ねられる。
その危機感は起きていることを細かい解析を加えずに羅列するだけで
十分伝わってくる。
日本に関することがほとんど書かれていないにも関わらず、
日本全体があまりにも無頓着であることが浮き彫りになる。
アメリカと中国のデカップリングが進む中、アメリカの警戒が強まれば
日本を通して情報を収集するほうが簡単なのは明白なので
より中国から日本への様々なアクセスが増えることでしょう。
きっと弱みを握られているんだろうなあと思われる日本の政治家や、
肝心なことを流さないマスコミは、かなりやられているんだろうなあ。
まだ間に合うといいのだが。