昨年出た「町かどの穴」、「ファニーフィンガーズ」はほぼ再読だったが
本作はついに全9篇、初邦訳とのことで期待が高まる。
表題作を含め、様々な奇想が繰り出される。
読み易く感じる作品が多いが、やはりラファティの作品は一筋縄ではいかない。
「王様の靴ひも」「チョスキー・ボトム騒動」「鳥使い」あたりが好み。
理解できないというか、頭に入ってこない作品もあり、
体調やら気分に左右されることが多いラファティ作品だけに仕方が無いか。
SFだったりホラーだったりミステリーだったり、
色々な分野で奇想っぷりを読ませてくれるラファティは
それでも魅力的なのだ。
【収録作品】
とうもろこし倉の幽霊
下に隠れたあの人
サンペナタス断層崖の縁で
さあ、恐れなく炎の中へ歩み入ろう
王様の靴ひも
千と万の泉との情事
チョスキー・ボトム騒動
鳥使い
いばら姫の物語―学術的研究―