吉祥読本

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六月のぶりぶりぎっちょう

著者:万城目学
出版社:文藝春秋

 

前作「八月の御所グラウンド」、「十二月の都大路上下ル」の

組み合わせの流れをくむ。

清少納言を題材とした短篇「三月の局騒ぎ」は京都の女子寮を舞台に

キヨさんという謎の寮生にまつわる話だが、

雰囲気としては前作「十二月の都大路上下ル」と同じ雰囲気があり、

表題作よりこちらの方が好み。

「十二月の都大路上下ル」とのリンクもあるので併せて読むと良いかも。

 

「六月のぶりぶりぎっちょう」は、なんじゃそれ!と思う言葉だが

本当にある言葉なのね。

本能寺の変」がテーマなので、本来こちらの方が興味をそそるが、

バタバタしていて今一つ乗り切れなかった。

まあ確かに京都なので「往生際」の悪い連中がウロウロしていても

おかしくないか。。。

万城目ワールドらしくはあるが、ちょっと上滑りしてしまったような印象。

まあ、それでもシリーズ化するならきっと読むと思うが。