吉祥読本

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「三菱一号館美術館」と「ADMT」

久しぶりに美術館系に時間を作る事ができました。
まずは丸の内にある「三菱一号館美術館」の「三菱が夢見た美術館―岩崎家と三菱ゆかりのコレクション」です。

今回の目玉のひとつ、岸田劉生「童女像(麗子花持てる)」 です。
実物は思っていたよりも小さい絵でしたがやはり存在感のある作品でした。

もうひとつの目玉は静嘉堂文庫美術館が所蔵する国宝 「曜変天目」(「稲葉天目」)でしょう。
言葉では言い表せない綺麗な青が素晴らしい。
これで焼酎を飲んだら旨いだろうなあ、と思ったが、相方は「もずくを入れたい」とのこと。
罰当たりで阿呆な夫婦だ。所有者ですら恐れ多いと利用しなかったらしいというのに。。。
残念ながらここでの展示は9/5まで。最終日ギリギリセーフだったわけだ。

それ以外では同じく静嘉堂文庫美術館が所蔵する重文 橋本雅邦「龍虎図屏風」が迫力があって
しばらく見入ってしまいました。

更に東洋文庫所蔵の書籍の展示が興味深かった。
「赤本 したきれ雀」(1661-1750年)、「東方見聞録」(1485年)、「解体新書」(1774年)などが
展示されていて、ガラスケース越しだから中身は見れないのが残念でしたが、歴史を感じさせます。
コーランや1500年代の世界地図など、コンパクトながらバリエーションに富んだ展示物はかなり時間を
かけて鑑賞しました。

それ以外にも日本郵船麒麟麦酒の明治から大正、昭和にかけてのポスターなども楽しめましたし、
ルノワールやモネなどもあったんですが、上記の作品群がかなり印象的で素晴らしかったです。
ちょっと冷房が効きすぎていたので、せめて廊下は冷やしすぎないでほしかったですね。
ま、外が暑いからなおさら感じるのかもしれませんが。

ちなみに静嘉堂文庫美術館東洋文庫も三菱関連らしい。いずれ見学しに行きたいと思います。


三菱一号館は東京駅から近いので、すかさず新橋まで移動し、広告とマーケティングの資料館
「アド・ミュージアム東京(ADMT)」にも行きました。
場所はカレッタ汐留。簡単に言うと電通本社の地下。以前から見に行きたかった場所なんですが、
なんと無料です!
広告に興味のない人には面白くないかもしれませんが、江戸時代から今に至るまでの広告の歴史が
コンパクトにまとめられています。
また、映像で過去のテレビコマーシャルのデータベースなどを閲覧できたりするので
年代を指定して懐かしいコマーシャルなどを見るだけで嬉しくなります。

かつてCMやPV制作に関わっていたので自分が関係したCMなどを探したのですが、見つけられませんでした。
企業名などで検索ができると良かったんですけどねえ。
また、併設している広告図書館は日曜日だったためは入れませんでしたが、かなり興味があるので
再度行ってみたいです。
これから広告業界やデザイナーを目指す人は、後学のためにも行ってみてはいかがでしょうか。
広告は時代を反映するものなので、興味が無くても世代ごとに楽しめると思います。
むしろ相方は三菱一号館よりもこちらのほうに再訪したいと言っておりました。
その昔、英ロンドンにある映像博物館に言った事があります。とても見応えがあり、
時間が足りませんでした。
日本にも同じように日本映画とかテレビ番組のライブラリーがあるといいなあ、と思いますが、
それぞれの思惑がぶつかりあて難しいでしょうか。。。

もう少し時間をかけて鑑賞したかったですが、それでもギュギュッと楽しめた充実の日曜でした。