吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ラウリ・クースクを探して

著者:宮内悠介 出版社:朝日新聞出版 先日読んだ短編「国歌を作った男」が原型だったようなので早速読んだ。 いい作品ですね。 ソ連崩壊前のエストニアで生まれたラウリ・クースク。 プログラミングを通してできた親友のロシア人イヴァンと同じく エストニ…

シティポップ短篇集

編集:平中悠一著者:片岡義男/川西蘭/銀色夏生/沢野ひとし/平中悠一/原田宗典/山川健一 最近のシティポップブームを反映した題名だが、編者曰く構想は前からあったらしい。 ブームが到来して機会が訪れたようで良かったですね。 表紙も80年代風を意識…

トヨタ 中国の怪物-豊田章男を社長にした男

著者:児玉博出版社:文藝春秋 今まで全く知らない人物だったが、トヨタの中国事務所総代表だった 服部悦雄さんを通して描くトヨタの歴史として読んだ。 モ沢東の政治によって作り出された地獄絵図の中で生き抜いた過去を持つ服部さんが 中国という得体の知…

羅刹国通信

著者:津原泰水出版社:東京創元社 2000年~2001年に「週刊小説」に連載していた連作集。 文体や描写は初期の津原泰水らしさに溢れている。 著者のこの時期の作品が新たに読めるのは素直に嬉しい。 二つの集団に分かれた「鬼」の殺し合いが描かれ、 自らも鬼…

石原莞爾: 満洲国建国を演出した陸軍参謀

著者:楠木誠一郎 出版社:PHP研究所 小川哲「地図と拳」を読んでからぼんやりと満州関連本を読みたいなと思っていたが 長年積んでいた本書を見つけたのでようやく棚卸。 満州事変や関東軍などに関連する本は多少読んだことがあるが 石原莞爾に絞った本は読…