吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ハーレム・シャッフル

著者:コルソン・ホワイトヘッド翻訳:藤井光出版社:早川書房 「地下鉄道」「ニッケル・ボーイズ」に続く3冊目。 今までの作品と少しテイストが違い、ノワールなテイストが漂う。 3つの物語で構成される連作集となっている。 舞台は1959年~1964年、ニュー…

一寸先の闇-澤村伊智怪談掌編集

著者:澤村伊智 出版社:宝島社 気になっていた作家さんの初読み。 ほぼショートショートで21編収録されているため題名だけでは 思い出せないものもあるがバラエティに富んだ怖さの描き方に 引き出しの多さを感じる。 学校からのお知らせのみで構成されてい…

硫黄島上陸-友軍ハ地下ニ在リ

著者:酒井聡平出版社:講談社 「硫黄島」における激戦で日本軍の守備隊2万3千人中、生還できた人は約千人。 硫黄島の致死率は実に95%。 未だに1万人以上の遺骨が還れずにいる理由を調査する記者の熱意が伝わってくる。 遺骨の帰還事業に積極的に参加し、独…

本の幽霊

著者:西崎憲出版社:ナナロク社 ページ数(115P)が少ないわりに装幀が贅沢な作りな短編集。 図書館でみかけて気になったので読んでみたが、思っていたのと違い どの作品も劇的に盛り上がるわけでもなく、本に関わるちょっと不思議なことや 日常の断片の記…

時間のかかる彫刻

著者:シオドア・スタージョン翻訳:大村美根子出版社:東京創元社 先月「夢みる宝石」を読んだ勢いのまま同じく積んでいた本書にチャレンジ。 いきなり「ここに、そしてイーゼルに」でスタージョンの洗礼を受け途方に暮れる。 何冊も読んでいるのになかなか…