著者:宮内悠介
出版社:講談社
様々な分野の13篇の短篇集。
開高健を題材とした「パニック-一九六五年のSNS-」は既読だが面白さを再認識。
その他「ジャンク」「国境の子」「夢・を・殺す」「十九路の地図」が好みで
どれも宮内悠介らしさで溢れている。
「国境の子」は読んだことがある気がするけど記録が見つからないので勘違いかな?
「十九路の地図」は囲碁を題材としただけあって安定の面白さ。
特に「ジャンク」「夢・を・殺す」に関しては身につまされるというか
沁みること沁みること。。
それぞれ心理描写がリアルでいちいち「そうだよねえ」と呟きたくなった。
フィクションぽい作品は特に小川哲さんとの共通点を感じる。
雰囲気的なものなので具体的に何がというわけではないが
小川さんを読んでいる時にも宮内さんを思い浮かべる時があるんだよなあ。
「ラウリ・クースクを探して」は未読だが表題作が原型となっているらしいので
読みましょうか。
【収録作品】
「ジャンク」/「料理魔事件」/「PS41」/「パニック-一九六五年のSNS-」
/「国歌を作った男」/「死と割り算」/「国境の子」/「南極に咲く花へ」
/「夢・を・殺す」/「三つの月」/「囲いを越えろ」/「最後の役」
/「十九路の地図」