吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

四畳半神話大系 --森見登美彦

最初から最後まで大笑いではなくニヤニヤしてしまう顔を周囲には悟られないよう、ぐっと強張った顔で読み通したので、疲れました。 「BOOK」データベースより引用大学三回生の春までの二年間を思い返してみて、実益のあることなど何一つしていないことを断言…

無名 --沢木耕太郎

「BOOK」データベースより引用一合の酒と一冊の本があれば、それが最高の贅沢。そんな父が、ある夏の終わりに脳の出血のため入院した。混濁してゆく意識、肺炎の併発、抗生物質の投与、そして在宅看護。病床の父を見守りながら、息子は無数の記憶を掘り起こ…

凍える島 --近藤史恵

「サクリファイス」に行くまでの過程として読んでおかねばと思い、いつも通りまわり道の読書を楽しむことにした。「Story seller」で読んだ「プロトンの中の孤独」が結構男性っぽい硬質な作品に感じられたのですが、本作はむしろ女性っぽい柔らかさを感じま…

ノラや --内田百閒

村松友視さんの「アブサン物語」の感想で近日中に読むと書いてから随分たってしまいました。 「BOOK」データベースより引用ふとした縁で家で育てながら、ある日庭の繁みから消えてしまった野良猫のノラ。ついで居つきながらも病死した迷い猫のクルツ―愛猫さ…

信長|イノチガケ --坂口安吾

「イノチガケ」「島原の乱雑記」「鉄砲」という短編と「信長」という長編の4編が収められています。 「BOOK」データベースより引用「死のうは一定」―姑息因循な“時代”の壁を蹴破り、闊達自在の“自由”を生きた、先駆する“近代”織田信長。天下周知の笑い者が…

向日葵の咲かない夏 --道尾秀介

Story sellerで気になっていた作家さんのひとりでした。「光の箱」を読んだ時にはこの作家が自分にとって合うか合わないかを判断できなかったのですが。。。 「BOOK」データベースより引用明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕…

リカ --五十嵐貴久

「1985年の奇跡」を読んで面白かったので2冊目なんですが、、、ビックリするじゃないか、もう!! 「BOOK」データベースより引用 妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。しかし彼女は、恐る…

しゃばけ --畠中恵

今頃になってようやく読みました。しゃばけシリーズ突入です。畠中恵(「はたけなか めぐみ」)をずっとハタナカと読んでいました(笑) 「BOOK」データベースより引用 江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが…

オヨヨ島の冒険 --小林信彦

ビバ!オヨヨ! ついに再読を果たしました。ありがとう、恩田陸さん!懐かしい、嬉しい、よくぞ復刻してくれました!書店で見かけた途端買ってました。以前、「怪物がめざめる夜」で書いたのですが、子供の頃に熱中してたんです、オヨヨシリーズ(笑) ウェ…

羆嵐 --吉村昭

1915年(大正4年)北海道三毛別六線沢にある開拓村を巨大な羆(ヒグマ)が襲い、男女6人が犠牲になったという実話が基になっている。 今となってはクマはかわいい動物の一種で、凶暴というよりお友達感覚を持つ人のほうが多いのではないでしょうか。さすがに…

夏への扉 --ロバート・A・ハインライン

自分への宿題のつもりで8月中に読み終わる予定でいたのですが、何とか間に合いました。夏休みの読書感想文ってかんじで(笑)本書はちょうどいいかもしれないと思っていたもので。記事は今日になってしまいましたが。。。。 久しぶりに再読したのですが、や…