吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

沢木耕太郎

天路の旅人

著者:沢木耕太郎出版社:新潮社 第二次大戦末期に密偵として蒙古人の修行僧に扮して 中国奥地、インド、ネパールなどを徒歩で渡り歩いた 西川一三の苦難の旅と人生を描くノンフィクション。 本書を読むまで全く知らない人物だったが何と魅力的な人だろう。 …

2018年12月の読書リスト

ハロウィンが終わった途端に始まった長いクリスマスもようやく終わり、いよいよ年末。あちこちで「平成最後の~」の枕詞が踊っているが、既に鬱陶しく感じているのは自分だけか?年号が変わるまで続くんだろうね。あれ、年号?元号?・・・ま、いっか。明日…

2017年10月の読書リスト

近所の図書館が9月から来年の3月一杯まで改修中。臨時窓口はあるが、なんて不便なんでしょう。他の図書館に行かないとリクエストもできず(読む本みんな買えればいいんですけどね)、まずは手元にある本を優先的に読めってことか。 2017/10/5読了 /アメリカ…

2016年2月の読書リスト

一昨日、また衝動的に4冊ほど買いました。ところがいよいよ置き場所に困って、読まずに積んでいる本を手放そうかとピックアップ。折角ウチに来たのに申し訳ないなあと思いつつ50冊程度選んだが、もう少し様子を見て気持ちが変わったら何冊かでも積みなおそう…

オリンピア ナチスの森で ::沢木耕太郎

ベルリンオリンピックの記録映画「オリンピア」は評価が高いというのは知っていますが実際には観たことがありません。ナチスドイツのプロパガンダ映画と言われた作品がなぜ評価が高いのだろうという疑問がありますが、実際に観ない事には判断はできませんね。…

血の味 ::沢木耕太郎

「中学三年の冬、私は人を殺した」。二十年後の「私」は、忌まわしい事件の動機を振り返る―熱中した走幅跳びもやめてしまい、退屈な受験勉強の日々。不機嫌な教師、いきり立つ同級生、何も喋らずに本ばかり読んでいる父。周囲の空虚さに耐えきれない私は、い…

凍 --沢木耕太郎

極限のクライミングを描く、究極の筆致。『檀』から十年、最新長編作品。最強の呼び声高いクライマー・山野井夫妻が挑んだ、ヒマラヤの高峰・ギャチュンカン。雪崩による「一瞬の魔」は、美しい氷壁を死の壁に変えた。宙吊りになった妻の頭上で、生きて帰る…

危機の宰相 --沢木耕太郎

「BOOK」データベースより引用1960年、安保後の騒然とした世情の中で首相になった池田勇人は、次の時代のテーマを経済成長に求める。「所得倍増」。それは大蔵省で長く“敗者”だった池田と田村敏雄と下村治という三人の男たちの夢と志の結晶でもあった。戦後…

無名 --沢木耕太郎

「BOOK」データベースより引用一合の酒と一冊の本があれば、それが最高の贅沢。そんな父が、ある夏の終わりに脳の出血のため入院した。混濁してゆく意識、肺炎の併発、抗生物質の投与、そして在宅看護。病床の父を見守りながら、息子は無数の記憶を掘り起こ…

テロルの決算 --沢木耕太郎

今久しぶりに本書を手にとって見て、こんなに薄かったっけ?と思ってしまいました。勿論ページ数はそれなりにあるのですが、印象としてはもっと厚い本だったような気がしていました。そんな錯覚をするくらい色々なものが詰め込まれた本だったんだなあ。1960…

カシアス --沢木耕太郎(著) 内藤利朗(写真)

しばらく離れていた「彼ら」に再会できた。それなりに長く生きていると、色々なことがあるものだ。挫折や病気や出会いや別れ・・・さらっと沢木耕太郎は書いているけど、大変だったんだね。だけど、まだまだあきらめていないんだよね。あきらめるには早すぎ…

一瞬の夏 --沢木耕太郎

ニュージャナリズムという言葉をすっかり聞かなくなったが、今はなんと言うのだろうか。乱暴な定義だが、ノンフィクションという分野は事実を客観的に、多角的な視点で調査し、インタビューしながら作り上げるものだが、「クレイになれなかった男」(「敗れ…