吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

伊坂幸太郎

777 トリプルセブン

著者:伊坂幸太郎出版社:KADOKAWA 殺し屋シリーズはやはり面白い。 ホテルを舞台に次々と現れる個性豊かな殺し屋たちのスリリングな駆け引きは 目が離せず、大事にゆっくり読めよと自らに言い聞かせているのに 一気読みしてしまった。 「マリアビートル」に…

マイクロスパイ・アンサンブル

著者:伊坂幸太郎出版社:幻冬舎 猪苗代湖の音楽フェス「オハラ☆ブレイク」で配布された冊子に掲載された 短編を書籍化した連作集。 「オハラ☆ブレイク」に関しては知りませんでした。 最初は、伏線だとしても何か腑に落ちないなあと思いながら読んでいたが …

小説の惑星 オーシャンラズベリー篇

編集:伊坂幸太郎出版社:筑摩書房 永井龍男: 「電報」絲山秋子: 「恋愛雑用論」阿部和重: 「Geronimo-E, KIA」中島敦: 「悟浄歎異」島村洋子: 「KISS」横光利一: 「蠅」筒井康隆: 「最後の伝令」島田荘司: 「大根奇聞」大江健三郎: 「人間の羊」 …

小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇

編集:伊坂幸太郎 出版社:筑摩書房 「小説の凄さ」を知りたいけれど、一体何から読めばいいのかわからない人を対象に伊坂幸太郎が好きな短編を集めたアンソロジー。とのことで読んでみた。 著者と作品は下記の通り。 眉村卓: 「賭けの天才」井伏鱒二: 「…

ペッパーズ・ゴースト

著者:伊坂幸太郎出版社:朝日新聞出版 本書には初回限定ポストカードがおまけとしてあって、 「興味のあることや好きなもの、心配なことや怖いことを詰め込んだところ、 今までの自分の小説の特徴が集まったような物語になりました。」 と書いてある。 そし…

2020年の読書を振り返る

2020年は新型コロナ流行という思いも寄らぬ事態に翻弄されたわけだが、2021年は収束してほしいと切に願うばかりです。 さて、コロナ禍にあって通常なら読書冊数は増えるかと思いきや、案外読めなかったのは何故だろう。むしろ、ぐっと減った昨年を更に下回っ…

逆ソクラテス

著者:伊坂幸太郎出版社:集英社 小学生の時の忘れていた同級生や先生や様々な情景を浮かべながら読んだ。 ぼんやり何も考えずに生きていた気がしていたが、 よく考えるととても小さな世界のなかで必死に生きていたんだなあ、 と思い直す。 今までメッセージ…

クジラアタマの王様

著者:伊坂幸太郎出版社:NHK出版 製菓会社のサラリーマン、人気芸能人、政治家3人が現実と夢で戦い、それらがリンクしているという掴み難いストーリー。夢のパートは数ページのRPGを思わせる挿絵というか漫画が挿入される。パラレルワールドなのかな?と疑…

シーソーモンスター

著者:伊坂幸太郎出版社:中央公論新社 昭和のバブル期を舞台にした「シーソーモンスター」と近未来のが舞台の「スピンモンスター」の2話収録。作家さん達が競作する螺旋プロジェクトとのこと。「シーソーモンスター」の設定は嫁姑問題を絡ませながらスピード…

2018年11月の読書リスト

師走じゃないか。昨年の冊数に届くのは絶望的となりましたが、頑張って読むぞ! 2018/11/5読了 /第六天の魔王なり 吉川永青 渋い人物にスポットを当ててきた吉川さんが信長をどのように料理するのか 楽しみだったが、冷酷無比ではなく人間、信長の苦悩という…

2017年の15冊

本年もよろしくお願いいたします。 さっそく2017年をざっと振り返ります。2017年の読了本は78冊。これでも昨年よりは増えたのですが、80冊越えしたかった。毎年10冊と銘打っては優柔不断でそれ以上の選択をしてきたので今年は部門分けしてみました。順位付け…

2017年10月の読書リスト

近所の図書館が9月から来年の3月一杯まで改修中。臨時窓口はあるが、なんて不便なんでしょう。他の図書館に行かないとリクエストもできず(読む本みんな買えればいいんですけどね)、まずは手元にある本を優先的に読めってことか。 2017/10/5読了 /アメリカ…

2017年9月の読書リスト

過ごしやすくなってきました。客先で突然暴走したスマホ君。「戻る」がタップできない、勝手にカメラが連写を開始、次々と立ち上がるアプリたちに電源を切るしかなくて焦りました。大至急機種変更したが、何で機種変更であんなに待たされるんでしょうかね、…

2017年7月の読書リスト

最近の天候は色々な意味で凄いです。例年、できるだけエアコンを使わないようにしてきましたが、今年はかなりの割り合いで使っています。除湿しか使わないのですが、あまり効果がありません。熱中症にならないように気を付ける日々が続いていますが、災害で…

2016年3月の読書リスト

思っていたよりも穏やかな年度末だった。ただ、花粉が辛い今日この頃。 2016/3/6読了 ::完全な真空 スタニスワフ・レム 架空の本の書評集。ジョイスの作品などを取り上げながらの書評もあったりするので 実際に作品が存在しているかもと錯覚してしまいそう。…

2015年10月の読書リスト

久しぶりにたくさん読めた。電車の移動が多かったうえに、読み易い本と、長い期間をかけて少しずつ読み進めていた本が含まれているのだけれども。 2015/10/5読了 /世界の辺境とハードボイルド室町時代 高野秀行/清水克行 辺境ノンフィクションライター・高…

2015年6月の読書リスト

10年以上のお付き合いをさせて頂いている取引先の専務さんが読書家と判明。打合せ後に食事をしながら本に関する話しで盛り上がるなか、「今まで読んだ中でお勧めを100冊、リストにして下さい。絶対読みますから」との要望が。。。見積もり作業より大変じゃな…

2015年3月の読書リスト

じっくり贅沢に時間をかける読書は、やはりいいものです。 2015/3/9読了 ::火星に住むつもりかい? 伊坂幸太郎 伊坂幸太郎がこれまでも度々問いかけてきた題材。「正義って何よ?」ってこと。 国家や民族や宗教、誰もが自分の正義(大義)を信じ、それを強く…

2014年12月の読書リスト

長い風邪が治り、ドライアイからくる眼球からの出血も落ち着いた、と思っていたらPCが不調に。どうして12月は落ち着かないのだろう。 2014/12/4読了 ::決戦!関ヶ原 葉室麟/冲方丁/伊東潤/上田秀人/天野純希/矢野隆/吉川永青 最近読んだ山本兼一さんの関ヶ原…

2014年9月の読書リスト

ここのところ、色々なことがあるなあ。。。合間に「サンリオSF文庫総解説」をチョロチョロ読みながらダラダラ過ごすもまた楽し。 2014/9/9読了 ::捕食者なき世界 ウィリアム・ソウルゼンバーグ 「頂点捕食者」を排除すると「中間捕食者」が増殖し、より環境…

2014年2月の読書リスト

他の月より短い2月なのに冊数を読めたのは、読み易い作品が多かったせいもあるが、何と言っても大雪の影響で動かない電車を待つ時間が長かったり、大雪の影響で仕事が思うように進まなくなったりしたおかげ?です。びっくりするぐらい忙しいのに、どうしよう…

2013年8月の読書リスト

いつまでも暑いですね。今年の夏は本当に厳しかったです。熱いって表現がぴったりですね。今年は夏休みが取れたのでいつもの海で2泊3日、のんびりとリフレッシュできました。まだまだ厳しい暑さが続きそうですが、がんばって乗り切りましょう! 2013/8/3読了…

2013年3月の読書リスト

今年の花粉は強烈。土埃と黄砂がより多くブレンドされているからなのか。強風が怖い。今月は冊数が減ってしまった。。。 2013/3/4読了 /(霊媒の話より)題未定: 安部公房初期短編集 安部公房 デビュー前後の初期短編集。今になって新刊として読めるのは嬉しい…

2012年の印象的な本

今年は大作が多かったので、冊数的には少ないが読み応えがあって充実していたと思う。67冊でした。 ※読めてよかった3冊 ●チェスの話 -ツヴァイク短篇選 シュテファン・ツヴァイク ●キネマの神様 原田マハ ●木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 増田俊也 …

2012年12月の読書リスト

2012/12/1読了/チェスの話 -ツヴァイク短篇選シュテファン・ツヴァイク 「本のおかわりもう一冊」で紹介されていて、故児玉清さんが大好きだった作品らしい。 狂気に包まれた社会背景によって産み出された小さな狂気と悲哀の物語たちを 取り憑かれたように読…

2012年6月の読書リスト

6月に読んだ本の感想を少々。 2012/6/3読了::夜の国のクーパー伊坂幸太郎 前半は冗長な部分もあり心配になったが、いつもながらのメッセージに加え、いくつかの言葉に共感する。 もう少しハードな物語になるか?伊坂版「トリフィド時代」か?などと思いなが…

2012年3月の読書リスト

何とか今月中の更新に間に合いました。時間を作ると本を読むことに割いているので読書感想までなかなか手がまわりません。あと、着々と進んでいるのがダイエット。12月から体重が7キロ近く減ってます。特に努力はしていませんが、さすがにこのあたりで固定し…

3652 ::伊坂幸太郎

デビュー10年のタイミングで出たエッセイです。今まで色んな媒体に執筆した1ページから数ページ単位のエッセイ集で、絆のはなしにも掲載されていたものも一部あるようです。全体に伊坂幸太郎の好青年っぷりが伝わってきます。ファンでなければとりたてて読む…

マリアビートル ::伊坂幸太郎

「グラスホッパー」の続編のような作品でした。勿論「グラスホッパー」を読んでいなくても問題ない作りになっていますが、随所につながりのある人物名が出てきます。う~ん、やっぱ読んでおいたほうがいいかも(笑)そこに「ラッシュライフ」や「陽気なギャ…

『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために(ポスタルノベル編)

太宰治の未完の「グッド・バイ」が収録され、また伊坂幸太郎のインタビューで構成されている。この本は正直、「バイバイ・ブラックバード」と共に平積みされていたのを見た瞬間に「ついに商売に走ったな!」と憤慨した。と、思いながら結局同時に購入したん…