吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

池井戸潤

ハヤブサ消防団

著者:池井戸潤出版社:集英社 ミステリ作家の三馬太郎は、父亡き後の実家に移住し消防団に勧誘される。 ハヤブサ地区での新しい生活の様子や人間関係がかなり長めに描かれているので ちょっと退屈だったが、連続する火事を調べると 次々と謎の事態に巻き込…

民王 シベリアの陰謀

著者:池井戸潤出版社:KADOKAWA まさか続編が出るとは思っていなかった。 池井戸作品の中では特異な作品だが、池井戸さんもたまに気分転換を 図りたいのかもしれないなと思っている。テキトーな憶測だが。 以前より池井戸さんには半沢シリーズや下町ロケッ…

半沢直樹 アルルカンと道化師

著者:池井戸潤出版社:講談社 ドラマを盛り上げるタイミングで続編か?と思いきや半沢の若き時代のお話です。 大阪西支店に着任して間もなく、早速支店長とぶつかりそうな気配が漂います。 東京本店から大阪に異動したのも業務統括部長を論破したことが原因…

ノーサイド・ゲーム

著者:池井戸潤出版社:ダイヤモンド社 社会人ラグビーを題材にした安定の池井戸作品。本社から左遷され、素人ながらラグビーチームの再建、本社や協会との確執などを乗り越えるべく主人公の奮闘が描かれる。読んでいて結末はもうだいたい予測がつくし、そん…

2018年10月の読書リスト

あっという間に、フワフワと10月が終わっていました。読書のほうは調子が上がってきたけれど、まだエンジンがかかった感が無い状態。9月の飯嶋和一ワールドに続き、10月は飛浩隆ワールドに染まるという作家集中型 でしたが、全く飽きさせない飛作品は素晴ら…

2018年7月の読書リスト

気候は昔と完全に変わってしまいました。従来の感覚も変えていかないといけない時期に来てしまったようです。様々なSF作品で描かれてきた世界に近づいているのでしょうか。何にせよ、当事者意識を持たないと本当にまずいと思う今日この頃。 2018/7/2読了 /カ…

2017年9月の読書リスト

過ごしやすくなってきました。客先で突然暴走したスマホ君。「戻る」がタップできない、勝手にカメラが連写を開始、次々と立ち上がるアプリたちに電源を切るしかなくて焦りました。大至急機種変更したが、何で機種変更であんなに待たされるんでしょうかね、…

2017年6月の読書リスト

6月は佐藤亜紀を読んだ後、突如文章を読むのが辛くなってきてしまって。。。仕事に追われて精神的に余裕が全く無かったせいだが、読む予定だったケアリーの三部作は今後の出版予定を見て先延ばしでも大丈夫だなとさっさと諦め、積んであったブラッドベリの短…

2016年7月の読書リスト

夏ですねえ。 2016/7/7読了 ::原子力政策研究会100時間の極秘音源: メルトダウンへの道 NHKETV特集取材班 未見だがNHKの番組が基になっている。 基本「音源」から起こしているので映像の方が理解しやすいのかもしれないが、 口語がまま再現されているので、…

2015年11月の読書リスト

あっという間に師走。まあ、何カ月も走り続けてるんだけど。。。もうひとっ走りだ! 2015/11/2読了 /欧米に寝たきり老人はいない - 自分で決める人生最後の医療 宮本顕二 既に亡くなった義祖父や義父の胃ろうをはじめとする処置の一部や経過に対して 何とな…

2014年8月の読書リスト

怒涛の図書館本攻撃に目が廻った一か月だったが、何とか読み切った。文字の嵐に少し吐き気がするが、断じて飲み過ぎではない。と思う。 2014/8/5読了 ::銀翼のイカロス 池井戸潤 ストーリー展開、キャラ設定はすっかり定型化しているため、初期のドキドキ感…

2013年7月の読書リスト

先日発表があった講談社ノンフィクション賞で、角幡唯介さん「アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極」、高野秀行さん「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」が見事受賞しました。早稲田探検部OBの…

2012年の印象的な本

今年は大作が多かったので、冊数的には少ないが読み応えがあって充実していたと思う。67冊でした。 ※読めてよかった3冊 ●チェスの話 -ツヴァイク短篇選 シュテファン・ツヴァイク ●キネマの神様 原田マハ ●木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 増田俊也 …

2012年11月の読書リスト

2012/11/1読了/ならずものがやってくるジェニファー・イーガン 関連する人々の時代や視点を変えながらの連作集は、様々な手法を駆使しながら切なく、 ところどころ痛く、でもしみじみと心に沁みる様々な人生を見事に描いている。 否が応でも「ならずもの」を…

2012年8月の読書リスト

あっという間に8月も終わりですね。9月は休みたいなあ(ただのボヤキです) 2012/8/4読了/木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか増田俊也 題名が刺激的。とにかく長い作品で返却期間との戦いでした。 奇しくもオリンピックの柔道を横目に読んでいたが、柔…

2012年3月の読書リスト

何とか今月中の更新に間に合いました。時間を作ると本を読むことに割いているので読書感想までなかなか手がまわりません。あと、着々と進んでいるのがダイエット。12月から体重が7キロ近く減ってます。特に努力はしていませんが、さすがにこのあたりで固定し…

かばん屋の相続 ::池井戸潤

文庫オリジナルの短編集で6編収められています。 最近は銀行メインの話からやんわりと別業種の話に移行つつある池井戸さんですが これは2005年から「オール読物」に掲載された作品群であり、ほとんどが銀行もの。 ただし、今までの長編作品には、これら短編…

下町ロケット /池井戸潤

宇宙科学開発機構でエンジン開発に関わっていた佃航平は父親の跡を継ぎ、精密機械製造業の佃製作所の社長となっている。大学や研究所での研究実績をもとに今ではエンジンや周辺デバイスを手がけている会社だ。技術力は大企業をも凌ぐとの評判だが、特に研究…

民王 ::池井戸潤

テレビやラジオから流れる「小鳩政権終焉」騒ぎを聞き流しながらこの作品を読んでいました。本書の主役は自民党政権の末期状態だった頃の政治家がモデルです。 「空飛ぶタイヤ」や「鉄の骨」をはじめとする骨太ながら痛快エンタメを送り出してきた池井戸さん…

鉄の骨 --池井戸潤

中堅ゼネコンの一松組に入社して三年。富島平太は建設現場から本社の業務課に突然異動させられる。どうやら尾形常務じきじきの指名らしい。業務課は別名「談合課」と呼ばれるセクションでもあるらしい。業務課の仕事を理解していない平太の視点についていく…

株価暴落 --池井戸潤

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の…

不祥事 --池井戸潤

事務処理に問題を抱える支店を訪れて指導し解決に導く、臨店指導。若くしてその大役に抜擢された花咲舞は、銀行内部の不正を見て見ぬふりなどできないタイプ。独特の慣習と歪んだ企業倫理に支配された銀行を「浄化」すべく、舞は今日も悪辣な支店長を、自己…

果つる底なき --池井戸潤

「BOOK」データベースより引用「これは貸しだからな」。謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。死因はアレルギー性ショック。彼の妻・曜子は、かつて伊木の恋人だった…。坂本のため、曜子のため、そして何かを失いかけている自分のため、伊…

オレたちバブル入行組 --池井戸潤

「BOOK」データベースより引用大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人…

空飛ぶタイヤ --池井戸潤

なぜかやたらと忙しい今日この頃、2段組500ページ弱のボリュームは躊躇したのですが、読んでよかったです。こんな時期だからこそ頑張る人の話は自分にとっても力になりました。睡眠時間はかなり削られてしまいましたが、それぐらいの価値は十分ありました。…