昭和のバブル期を舞台にした「シーソーモンスター」と近未来のが舞台の「スピンモンスター」の2話収録。
作家さん達が競作する螺旋プロジェクトとのこと。「シーソーモンスター」の設定は嫁姑問題を絡ませながらスピード感のある展開で楽しめた。
人工知能を絡めた「スピンモンスター」は「ゴールデンスランバー」とか「モダンタイムス」テイストな作品なのでメッセージ性が高い。
「シーソーモンスター」ともいいところで繋がっていて楽しめるが「スピンモンスター」の伊坂らしさの方が好きかな。
「シーソーモンスター」の展開は伊坂作品を読んでいる人には予測がつきやすい。
それでも楽しめた反面、螺旋プロジェクトという制約が無ければより伊坂らしい作品になったのかもしれない。
伊坂幸太郎が提案したのだから仕方がないのだが。
螺旋プロジェクトを全て読むことは今のところ無いと思うが、天野純希、澤田瞳子の作品なら読みたい。
で、結局全部読みたくなったりして。
2019/4/20読了
