思っていたよりも穏やかな年度末だった。
ただ、花粉が辛い今日この頃。
ただ、花粉が辛い今日この頃。
2016/3/6読了
::完全な真空
スタニスワフ・レム
架空の本の書評集。ジョイスの作品などを取り上げながらの書評もあったりするので
実際に作品が存在しているかもと錯覚してしまいそう。
冒頭に「完全な真空」の書評があるのは人を喰った話だが、とにかくレムの知識が
::完全な真空
スタニスワフ・レム
架空の本の書評集。ジョイスの作品などを取り上げながらの書評もあったりするので
実際に作品が存在しているかもと錯覚してしまいそう。
冒頭に「完全な真空」の書評があるのは人を喰った話だが、とにかくレムの知識が
幅広い分野に及び、なおかつ深みを感じられる。
難解でもあるが妙に納得してしまう言葉の数々に圧倒され、想像力が刺激される
読書体験だった。
2016/3/9読了
::奥の部屋: ロバート・エイクマン短篇集
ロバート・エイクマン
どの作品も派手な怖さは無い。が、正体不明のじわじわと来る何かに不安が
::奥の部屋: ロバート・エイクマン短篇集
ロバート・エイクマン
どの作品も派手な怖さは無い。が、正体不明のじわじわと来る何かに不安が
掻き立てられる怖さ。
ここで終わるの?とポンと投げ出され、何が起きているのか、これから何が
ここで終わるの?とポンと投げ出され、何が起きているのか、これから何が
起きるのか、そして何が怖いのかさえ分からない不思議さ。
人が抱える心理の奥底をさりげなく描き出すことで後から気づく微妙な
人が抱える心理の奥底をさりげなく描き出すことで後から気づく微妙な
怖さなのかな。
「学友」と「何と冷たい小さな君の手よ」が不穏で印象に残る。
「学友」と「何と冷たい小さな君の手よ」が不穏で印象に残る。
君臨するということができた背景とその当時のアメリカの政策が現在の
辟易する。
目的のためには手段を選ばず世界を混乱させてきた様に、
目的のためには手段を選ばず世界を混乱させてきた様に、
真の「ならず者」とはやはり。。。。
様々な角度から分かり易く書いてくれている。
専門知識があるに越したことは無いのだろうが、結構楽しめた。
時間の都合でほぼ一気読みしてしまったが、本来ならばじっくりと時間をかけて
専門知識があるに越したことは無いのだろうが、結構楽しめた。
時間の都合でほぼ一気読みしてしまったが、本来ならばじっくりと時間をかけて
丁寧に読みたかった。
2016/3/24読了
::バベル九朔
万城目学
作家になる前のご自身をモデルに夢と現実と葛藤、焦燥が随所に描かれている。
読んでいても何が何だか展開がわかりにくく、モヤモヤ感が拭えない。
最後まで読んでも結局ループするってことなんだろうなと思いつつスッキリしない。
「奇書」と謳っていることだし、敢えて正解がわからなくてもいいかな。
::バベル九朔
万城目学
作家になる前のご自身をモデルに夢と現実と葛藤、焦燥が随所に描かれている。
読んでいても何が何だか展開がわかりにくく、モヤモヤ感が拭えない。
最後まで読んでも結局ループするってことなんだろうなと思いつつスッキリしない。
「奇書」と謳っていることだし、敢えて正解がわからなくてもいいかな。
筆者の将来予測だが、かなり現実的で、既に目の前で起きつつある事象を
提示している。
相対的に中国やインド、中東の情報が多く、日本に対する記述が少なかった点が
相対的に中国やインド、中東の情報が多く、日本に対する記述が少なかった点が
気になったが、アメリカが日本をあまり重要視していない証左にも思われ、
「アメリカは日本を守らない」という観点での将来設計は喫緊に取り組むべき
ものだと痛感。
2016/3/31読了
::サブマリン
伊坂幸太郎
相変わらず鬱陶しくて友達になったら面倒くさいだろうなと思う陣内だが、
やっぱ友達にいてほしいかな。
適当なことばかり話してるようで「見えないところ」で誰かのために頑張っている
::サブマリン
伊坂幸太郎
相変わらず鬱陶しくて友達になったら面倒くさいだろうなと思う陣内だが、
やっぱ友達にいてほしいかな。
適当なことばかり話してるようで「見えないところ」で誰かのために頑張っている
姿が目に浮かぶ。
自己顕示欲からでは無く、相手を思って真剣に取り組んでいるからこそ気持ちが
自己顕示欲からでは無く、相手を思って真剣に取り組んでいるからこそ気持ちが
伝わるんだな。
チルドレンに続き今回もいい作品を読めて良かった。
チルドレンに続き今回もいい作品を読めて良かった。
7冊読了。