吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2014年9月の読書リスト

ここのところ、色々なことがあるなあ。。。
合間に「サンリオSF文庫総解説」をチョロチョロ読みながらダラダラ過ごすもまた楽し。



 2014/9/9読了
 ::捕食者なき世界
 ウィリアム・ソウルゼンバーグ
 「頂点捕食者」を排除すると「中間捕食者」が増殖し、より環境を破壊していく。
 人間にとって都合の良い環境を望み、アクションを起こすと、
 思いがけないシッペ返しに遭遇することになる。
 そんな実例を読むたびに目から鱗が落ち、愕然としてしまう。



 2014/9/18読了
 /遁走状態
 ブライアン・エヴンソン
 初読み作家だと思っていたらオーツ同様「居心地の悪い部屋」で読んでた。
 岸本佐知子さんにツボ突かれまくり。理由も分からぬまま非現実に放り出され、
 自分が自分じゃなくなる不安定さをたっぷり堪能させられた。
 「マダー・タング」「九十に九十」それからまるでゾンビの内面を描いたかのような
 「遁走状態」が好みだが、「供述書」「テントのなかの姉妹」
 「アルフォンス・カイラーズ」もなかなか面白かった。
 いや待て「さまよう」「裁定者」もはずせない。
 「年下」「父のいない暮らし」だって。。。凄い割合でツボってこと。
 ※翻訳者は柴田元幸さんで岸本佐知子さんではありません。
  分かりにくい感想だこと。



 2014/9/21読了
 ::黒いカーニバル
 レイ・ブラッドベリ
 どれも読みやすく、面白い。
 幻想、ユーモア、残酷、郷愁、いろいろなブラッドベリにため息が出てしまう。
 連作「戦争ごっこ」「バーン!お前は死んだ!」は読み始めはユーモア系かと
 思いきや、最後には涙が出そうに。



 2014/9/24読了
 /なんといふ空
 最相葉月
 一度絶版になったエッセイ集の復刻版プラス。ラジオの仕事とかしてたのは
 知らなかった。
 大阪君の話が印象的。本書を読んでいて感じた事をどう表現すればいいのか
 しっくり来る言葉が浮かばなかったが、あとがきを読んでああ脈拍数が
 同じだったんだと勝手に納得。



 2014/9/26読了
 ::天下、なんぼや。
 吉川永青
 吉川作品で商人が主人公となるのは初めてですね。
 ちょっと優等生っぽい作品に仕上がっていますが、今後も商人が主人公の
 ワクワクするような作品が増えるのを楽しみにしています。



 2014/9/29読了
 ::アイネクライネナハトムジーク
 伊坂幸太郎
 いつも通りのキャラクター設定にいつもより緩いリンクや時間軸の使い方。
 それでもああ伊坂幸太郎らしいと思いながら読んでいた。
 恋愛小説とあるが、基本的に恋愛ものを読まない自分でも気にせず読めた。
 あとがきにあるように特に大きな事件や仕掛けはないし、
 伊坂作品には慣れているはずなのに、やはり最後は爽やかな読後感なのだ。




6冊読了。