吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

吉村昭

長英逃亡(上/下)

著者:吉村昭出版社:新潮社 閉じこもる日々に逃亡ものを読むのはきついかな?と思いつつ、こんな時期にこそ長編に挑むほうがいいかなと思い読む。実はこれ、10年以上積んでいた作品なので、読めてほっとしている。 (上) 江戸後期、日本を代表する蘭学者、…

2015年10月の読書リスト

久しぶりにたくさん読めた。電車の移動が多かったうえに、読み易い本と、長い期間をかけて少しずつ読み進めていた本が含まれているのだけれども。 2015/10/5読了 /世界の辺境とハードボイルド室町時代 高野秀行/清水克行 辺境ノンフィクションライター・高…

2013年6月の読書リスト

5月の「いとう」さん祭りから直木賞と芥川賞候補が2作出ている。ダブルいとう受賞で「いとう」さん祭りが日本中に広がらないかな(笑) 2013/6/1読了 ::たまさか人形堂それから 津原泰水 一作目から比べると、ライトな感覚が増してしまった。会話やキャラが…

三陸海岸大津波 ::吉村昭

勿論、今回の東日本大震災をきっかけに読んだ作品です。明治29年、昭和8年の地震によって三陸海岸で起きた大津波と、昭和35年のチリ沖大地震で起きた大津波、都合3回の大津波で何が起きていたかを描いている。吉村氏らしい記録に徹する姿勢が、よりリアルさ…

暁の旅人 ::吉村昭

幕末から明治時代の本を読むとチラチラと出てくる松本良順の評伝です。この本でどのような役割を果たした人物なのかをかなり知る事ができました。 順天堂大学の創始者、佐藤泰然の次男に生まれ、オランダの医師ポンペに師事した良順はかなり優秀だったためポ…

破獄 --吉村昭

「BOOK」データベースより引用昭和11年青森刑務所脱獄。昭和17年秋田刑務所脱獄。昭和19年網走刑務所脱獄。昭和23年札幌刑務所脱獄。犯罪史上未曽有の4度の脱獄を実行した無期刑囚佐久間清太郎。その緻密な計画と大胆な行動力、超人的ともいえる手口を、戦中…

羆嵐 --吉村昭

1915年(大正4年)北海道三毛別六線沢にある開拓村を巨大な羆(ヒグマ)が襲い、男女6人が犠牲になったという実話が基になっている。 今となってはクマはかわいい動物の一種で、凶暴というよりお友達感覚を持つ人のほうが多いのではないでしょうか。さすがに…

高熱隧道 --吉村昭

暑い夏ですが、本書を読むと申し訳なくて暑いなんて愚痴、言えなくなってしまいます。なんて書きながら軟弱なのですぐに「暑い」を連発してしまう自分が情けない。。。 本書説明より引用 黒部第三発電所-昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒…