本作も皆川作品同様、長年積んできた作品で勢いのまま棚卸。
題名の「ジョン・バーリコーン」はアルコールのこと。
要するに著者とアルコールの関係を吐露している自伝的作品。
子供のころから様々な職業を渡り歩き、読書し、そしてアルコールと
どのように付き合ってきたかが延々と書かれており、それこそお腹一杯。
控えめに見てもアルコール依存だよなと思うが
時に宇宙まで持ち出しながら哲学的な思いを吐露し、
アルコールは無くても大丈夫、常にコントロールしていると
繰り返すあたりがなんとも・・・。
酒飲みが仕方ないじゃないかと酒を飲む理由を言い訳する様は正直身に覚えもあるが、
それにしてもそれはちょっと聞き苦しいぞロンドン君!
と言いたくなること幾度となく。
ロンドンの波乱の人生が垣間見え、それらが肥しとなって素晴らしい作品が
生み出されたのだろうなと思うも複雑な気持ちになる作品だった。