吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

AKIRA(1-6) --大友克洋

立て続けに行きます。


1988年、新型爆弾が関東地区で使用され、第三次世界大戦が勃発する。
2019年、ネオ東京を舞台に軍事機密「アキラ」をめぐり、「健康優良不良少年」、アーミー、
ゲリラ、新興宗教団体が争奪戦を繰り広げる。


この作品がヤングマガジン(当時は隔週刊だったような気がしますが・・・)に連載されていた頃は
次の号が出るのが待ち遠しかったなあ。
途中で映画が製作されて連載が止まっちゃうし。
その後単行本も最後の6巻目が出るまで時間がかかるし、もう待たされっぱなしでした。
ヤンマガで連載が再開しても大きなコマ割りで街が破壊されていくだけのシーンが続くだけだったり
もう全然連載向けじゃないんですよ。笑っちゃうくらい。
単行本が出るたびに一巻目から再読し、次を待つってことを何年続けた事か。

連載が終了しないうちに映画化されたんでクライマックスとかどうするんだろうと思いながら
連載が終わるまで映画を観るのも我慢しました。
我ながらストイックだったと思います(笑)

6巻目が発行されたとき、すかさず買って、そしてそれを傍らに置いて1巻目から読み直したときの
幸せな気持ちと興奮は今でも忘れられません。
じっくり読まないといけない作品なので6巻でもやたら読むのに時間がかかりました。
朝よ来るなって思いながら、仕事に出なきゃいけなくて中断することがどんなに恨めしかったことか。

それだけに読み終わったときには何ともいえない寂しさと脱力感があったものです。
とにかく画の上手さ、構成力、ストーリー、インパクト、全て文句のつけようがありません。


映画に関しては、当時のレベルで考えると良くできていたとは思うのですが、
原作ほどにインパクトは感じませんでした。でもまあ映画化は難しいですよあれは。
何作かに分けて完全に原作を動かしてくれるといいんですが、無理ですよね。
ただ、原作にしろ、映画にしろ世界に与えたインパクトが大きかった事は事実ですし、
インパクトを与えたのは当然と言えます。
それまでの漫画、アニメの常識を超えた作品が、認められないわけがないと思います。
「童夢」AKIRA」以前と以後では、明らかに漫画、アニメは変わったはずです。
漫画はそれほど沢山読んでいるわけではないのですが、断言してしまいます。

まだ読んだ事がない人には是非読んで頂きたい作品ですねえ。
全巻揃えて一気に読むのが理想的ですので、読む場合は一日部屋に引きこもることをお奨めします(笑)
80年代を代表する作品ではありますが、決して古さは感じないと思います。



村上龍コインロッカーベイビーズ に影響されてるって話しあるけど、実際どうなんでしょうね。
個人的にはかなりの割合で影響されたと思っています。
クライマックスの印象がソックリなんですよね。。。。。。