スランプに陥って全く活躍できないシャーロック・ホームズが
ヴィクトリア朝京都を舞台に森見テイストでうごうごしている様が描かれている。
竹林とか詭弁論部など森見ワールドとホームズの世界が
案外うまく融合しているように見える。
と言ってもホームズを読んでいたのは遠い昔のことなので
雰囲気を云々するのは難しいのだが。
森見ワールドのトリッキーさを考えればまさかのモリアーティ教授との
関係も受け入れられる。
ただ終盤で面白さが加速するし読後も悪くないファンタジー小説なのだが
読んでいる方もうごうごしてしまって展開に翻弄されっぱなし。
京都とロンドンが混沌としてしまい何が何だか。。。
この展開は人によって好き嫌いがあるだろうし
モリミーだから有りっちゃ有りかもしれないが、
個人的には多少消化不良感もあり微妙なところ。
ところで早く狸さんの続編が読みたいのだが、果たして・・・