吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

四畳半タイムマシンブルース

著者:森見登美彦
出版社: KADOKAWA

 

久しぶりのモリミーです。

原案となっている「サマータイムマシン・ブルース」は舞台、映画なのだが

知識が全くないのでコラボといっても何が?という感じだが

何とかなるでしょ、と読み始める。


四畳半神話体系の面々に再開できることは喜ばしいことで、

相変わらずのドタバタ劇の発端は何とタイムマシン。

もともと妄想ワールドといえるのでタイムマシンがポンと現れても案外親和性は高い。


エアコンのリモコンが壊れ、昨日と今日を往来するというせせこましい展開が

四畳半神話体系らしく、小津や樋口師匠、羽貫さんなどが自分らしさを発揮しつつ

自由気ままに活躍?するのを読むのはやはり楽しい。

読み終わると不毛な腐れ大学生を描く四畳半神話体のくせに(笑)

甘酸っぱい、若かりし頃のひと夏の思い出みたいな印象の作品に仕上がっている。

少し丸くなったかな?四畳半神話体系も。


気になったので検索すると映画版の「サマータイムマシン・ブルース」の

予告映像があったので早速クリック。

瑛太とか上野樹里が若いなあと思いつつ、まるっきりコンセプトが同じっぽい。

要するに「サマータイムマシン・ブルース」のストーリーはそのままに

四畳半神話体系のメンツをうまい具合に当てはめたってことなのだろうか。

だとしたら、四畳半神話体系のメンツのキャラクターを損なうことなく

完璧な融合を果たしているのではないだろうか。

サマータイムマシン・ブルース」を観て確認したいところだ。


暑苦しい四畳半神話体系のメンツではあるが、夏に読むとより楽しめることでしょう。