日下三蔵によるインタビューと、トークイベントを書き起こした本。
それと自選短篇集の解題と全著作リストが収録されている。
文庫版が出たので購入。
筒井作品は全て読んでいるわけではないので、巻末リストで何冊読んだか
数えてみたが同じ作品が形を変えて出てきたりするので途中で断念。
筒井作品は友人から借りることも多く手持ちだけ数えても意味が無いし。
中には読んだ気になっているものもあるかもしれないというあやふやさ。
ファンを自認するだけに日下さんの知識が凄い。
楽しそうに語る筒井さんも案外細かいエピソードを覚えているので驚くが
それを補足して「あれは~年に出版してますね」みたいなことがさらっと出てくる。
筒井さんもきっと気持ちよく話されたことでしょう。
サービス精神旺盛で、他の作家さんではなかなか話してくれないようなことや
SF黎明期のことや他の作家さんとのことなど、どれも面白く読めた。
なかでも日本のSF界をけん引していた小松左京と星新一の3人が絡む話は
その場で見ていたかったなあと思う。
細切れで読んでいたが、若かりし頃に読んだ作品を懐かしく思い出せ、
読んでいて嬉しい気分でした。