吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2010年の10冊

今年ももうすぐ終了。あっという間だった。
去年よりもたくさん読んだ気がしたんですが、冊数としては下回りました。
月に10冊ペースはやはり難しいみたいです。

ということで、早速今年印象に残った10冊を挙げておきたいと思います。
ちなみに順位付けではありません。
昨年は二人の作家さんで10冊中5冊を独占しましたのでちょっと反省しました(苦笑)



「出星前夜」 【飯嶋和一
 「黄金旅風」の続編みたいな作品ですが、読後は「がっつり読書したぞー!」という
 充実感を与えてくれるので大好きです。
 ただし、多くの人に読んでもらいたいにもかかわらず、気軽にお奨めできない作家さんでもあります。


「華氏451度」 【レイ・ブラッドベリ
 今頃かい!なんて思っても大人の対応でお願いします(笑)
 名作といわれるだけのことがある作品です。いつの時代に読んでも損はないと断言しておきます。


「炎の眠り」 【ジョナサン・キャロル
 「月の骨」もランクインさせたかったのですが、苦渋の選択でこちらを選びました。
 読書って楽しいって思わせてくれるダークファンタジー


「垂直の記憶」 【山野井泰史
 奇想コレクションとともに月に一冊ペースで読もうと決めていたノンフィクション/評伝の中から一冊。
 登山家さんである著者が自分の体験を綴ったものですが、沢木耕太郎「凍」で描いた人です。
 素直に尊敬できる強靭な人の著書ですので応援も兼ねて10冊に入れました。
 実はこれ、ちょっと前に文庫本が出ました。
 他の登山家の著書もシリーズで一気に出たのでそちらも読みたいです。


「綺譚集」 【津原泰水
 これは短編集ですが、かなり印象深いです。ガツンとやられました。
 内容的には多くの人に受け入れにくい作品かもしれませんが津原作品では最も好きな作品になりました。


「蝶」 【皆川博子
 文句なし!
 幻想的な世界観、美しい日本語、美しい物語、全編を通して感じるゾクゾク感をありがとう!
 私ごときの陳腐な表現で感想を書くことなどできません。(書いちゃいましたけど)


「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 【万城目学
 この作品ならきっと多くの人に受け入れてもらえることでしょう。
 感想に書いたように、予想通り10冊に残りました。
 子供から大人までが楽しめるファンタジー作品でござる。


「ペンギン・ハイウェイ」 【森見登美彦
 同じく京都の作家、モリミーの作品がこれまた予想通り10冊に残りました。
 捻くれた大学生が主人公でもないし、舞台も京都ではないが
 ファンタジー、SF、そしておっぱい(笑)あふれる良作でした。


「虐殺器官」 【伊藤計劃
「ハーモニー」 【伊藤計劃
 今年は伊藤計劃さんの全作品を読破しました。で、そのうち2作品を入れました。
 ちなみにハーモニーは前年の日本SF大賞受賞作です。
 わずかな作品を残して旅立ってしまった作家さんですが、自らを削って作品に練りこんだうえに、
 独特のユーモアと軽さで包み込んだ作品たち。
 才能のある作家さんの新作を今後読めないのが残念です。



僅差ではありますが、10冊からこぼれ落ちた作品は以下のとおり。






今更ながら気付きましたが、海外と国内を分ければ20冊選べるなあ。。。来年検討します。

来年もいい作品に出会えますように!
ご訪問して頂いた皆様!どうもありがとうございます!


※2010年の読書 116冊(114作品)