吉祥読本

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ダークナイト



テレビなどの宣伝を見ていて「バットマン」とは気付かず、
ジョーカーが見えたので「あ、バットマンなんだ」と思った程度の知識で行ったんですが、
観終わると納得。
バットマン」の冠をはずした理由がわかりました。主役はジョ-カーですね。

ティム・バートンバットマンも面白いと思ったけど、あくまで自分の中でですが越えましたね。
「最凶」の名にふさわしいジョーカーっぷりに驚愕しました。
ジャック・ニコルソンとは一線を画す「ジョーカー」に、すっかりやられました。

ヒース・レジャー恐るべし!演技うまいなあ。

大胆さと冷酷さを兼ね備えた行動力と、明晰な頭脳を併せ持つジョーカーの不気味さは夢に出そうだ。
お金ではなく犯罪そのもの、人を貶める事にこそ楽しみを見出している姿は寒々とする。
お茶目な看護婦姿には思わずニヤリとしましたが。

ヒース・レジャーのジョーカーで続編を観たいと思ったのですが、
もう彼の演技が観れないのは残念です。


光と闇、表と裏、これらが一体であることの皮肉がわかりやすく描かれていたと思います。
脇を固める役者たちはうまい人が揃っているので安心ですしね。
細かいことを挙げるとちょっと納得いかない演出もあるのですが、気付かないフリをしましょう(笑)

ド派手な冒頭の銀行強盗シーン(ウィリアム・フィクナーがちょい役で出てきてビックリ)は
展開も早く、迫力がありました。
バットマン登場の派手なシーンもアメリカっぽくて○。
日本とは金のかけ方が違いますねえ。

アメリカ映画って「アメリカにとって今、一番気になること」が仮想敵としてわかり易く
出て来る事が多いけど、今回は日本の凋落を感じてしまったのは考えすぎか。
アメリカが気になる事はロシアでも中東でもなく、日本でもなくすっかり中国になったんだなあ、
としみじみ思いました。


それはさておき、観ている途中で気付いたのですが2時間半の長丁場だったんですね。
そろそろ終わりかな?と思っていたところから本題にはいった感じです。
少し長いかなと思ったものの、新しい劇場で見たので椅子が良くてラッキー!
劇場で観てよかったなあと思える作品でしたので、これから観る人はいい椅子の劇場で観ましょう!
ちなみに私は「新宿バルト9」で観ました。
まわしものではありませんが、いい映画館だったです。


期待以上のデキでしたので、「バットマンはちょっとなあ」と思っている人でもお奨めできます。
とにかく「あのジョーカー」は必見です。