吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

郝景芳短篇集

著者:郝景芳(ハオ・ジンファン)翻訳:及川茜出版社:白水社 最近かなりの割合で中国系のSFを読んでいるが、止まらない。 特にこの作家さんは今まで何作か読んでいるが、 バラエティに富んだ発想と不思議な雰囲気でかなりの率で面白い。 「北京 折りたたみ…

ポストコロナのSF

著者&作品小川哲「黄金の書物」/伊野隆之「オネストマスク」/高山羽根子「透明な街のゲーム」/柴田勝家「オンライン福男」/若木未生「熱夏にもわたしたちは」/柞刈湯葉「献身者たち」/林譲治「仮面葬」/菅浩江「砂場」/津久井五月「粘膜の接触につ…

ヒトの目、驚異の進化

著者:マーク・チャンギージー翻訳:柴田裕之出版社:早川書房 思っていた内容とは違っていて、だいぶ専門的なものだったが、 ユニークな考え方はそれなりに説得力がある。 大雑把な書き方をすれば色覚の進化は肌に現れる微妙な変化を読み取るためとか、 人…

戦地の図書館(海を越えた一億四千万冊)

著者:モリー・グプティル・マニング翻訳:松尾恭子出版社:東京創元社 第二次世界大戦でナチスは焚書で多くの書物を処分したことに対し、 アメリカは全米を挙げて戦地の兵士たちに本を送り続けた。 兵士にとって唯一の娯楽であり、士気を挙げるためでもあり…