これは小説新潮の5月号別冊です。今まで文芸雑誌なるものをあまり買ったことは有りませんでした。
ところがこの雑誌はなんて素晴らしい執筆陣なのでしょう!躊躇なく買いました。780円なり。
その割りに読むのが遅くて今頃感想アップです。
(いや、本当はこれでも購入からアップまで早いほうなんですが。。。。)
ところがこの雑誌はなんて素晴らしい執筆陣なのでしょう!躊躇なく買いました。780円なり。
その割りに読むのが遅くて今頃感想アップです。
(いや、本当はこれでも購入からアップまで早いほうなんですが。。。。)
伊坂の作品も読みたいのは確かなのですが、他の作家さんは全て未読なのです!!
それぞれのお名前も知ってますし、評価されているのも知っているのですが
自分には合わないのではないか、という不安もありました。
それがどうですか、試し読みには持って来いの企画じゃないですか。
それもこの値段なら失敗してもそれほど痛くない。伊坂がいれば多分はずすこともないだろう、
というのもありましたが。
それぞれのお名前も知ってますし、評価されているのも知っているのですが
自分には合わないのではないか、という不安もありました。
それがどうですか、試し読みには持って来いの企画じゃないですか。
それもこの値段なら失敗してもそれほど痛くない。伊坂がいれば多分はずすこともないだろう、
というのもありましたが。
では順番に、簡単に。
◆首折り男の周辺 --伊坂幸太郎
いきなり伊坂です。
首を折って殺す、という殺人犯をキーワードに
「疑う夫婦」「間違われた男」「いじめられている少年」など、
登場人物たちそれぞれの視点からストーリーが淡々とすすみ、最後はきっちり収束する、
という得意パターン。
珍しく東京が舞台。
まあ、上手くまとめてはいるがちょっと物足りない感じもする。
首を折って殺す、という殺人犯をキーワードに
「疑う夫婦」「間違われた男」「いじめられている少年」など、
登場人物たちそれぞれの視点からストーリーが淡々とすすみ、最後はきっちり収束する、
という得意パターン。
珍しく東京が舞台。
まあ、上手くまとめてはいるがちょっと物足りない感じもする。
これ、「サクリファイス」読んでたら結構楽しめた作品かもしれない。
正直、これだけでも面白いと思いましたので。
全体を通しての印象は男性っぽい文章だな、ってこと。
名前で判断できないことが最近多いので、念のため男女チェック。女性だ。
登場人物たちの駆け引きの心理描写がうまいと思います。
ちょっと、はまってしまう予感が。。。まずは「サクリファイス」読もうと思います。
文庫まで待とうと思ったのですが。。。
正直、これだけでも面白いと思いましたので。
全体を通しての印象は男性っぽい文章だな、ってこと。
名前で判断できないことが最近多いので、念のため男女チェック。女性だ。
登場人物たちの駆け引きの心理描写がうまいと思います。
ちょっと、はまってしまう予感が。。。まずは「サクリファイス」読もうと思います。
文庫まで待とうと思ったのですが。。。
◆ストーリー・セラー --有川浩
この企画と同じ題名。有川が雑誌名を聞いてそのまま題名を使わせて欲しいと言ったそうだし、
ページ数も超過しているらしい。
はっきり言って、この作品だけで780円出してもいい。
いやもっと出してもいいかな。マジでこの作品には、まいった。
ページ数も超過しているらしい。
はっきり言って、この作品だけで780円出してもいい。
いやもっと出してもいいかな。マジでこの作品には、まいった。
図書館戦争はノイタミナでしか知らないが、「男前」の女性が出てくる。
この作品も「男前」の妻が出てくる(笑。。。いや、笑いたくない)
世界で一人しかいない、「致死性脳劣化症候群」と名づけられた小説家の妻と、その夫のはなし。
この作品も「男前」の妻が出てくる(笑。。。いや、笑いたくない)
世界で一人しかいない、「致死性脳劣化症候群」と名づけられた小説家の妻と、その夫のはなし。
「思考に脳を使えば使うほど、脳は劣化する」
「思考することと引き換えに寿命を失っていく」
「思考することと引き換えに寿命を失っていく」
この設定のもと、出会いのころの二人と現在の二人がどのように生きて来たかが描かれている。
妻の、「何もなければ普通に善良な家族や親族」の痛い話しも出てくる。
まあ個人的な話は避けるが、生きていれば知らず知らずのうちに「琴線」が張り巡らされるわけで、
この話しはその琴線に触れまくった感じだ。
妻の、「何もなければ普通に善良な家族や親族」の痛い話しも出てくる。
まあ個人的な話は避けるが、生きていれば知らず知らずのうちに「琴線」が張り巡らされるわけで、
この話しはその琴線に触れまくった感じだ。
ラストを読んでいる時、ボトッボトッと落涙してしまい自分で驚いた。
男は人前で泣くなと言われて育った旧タイプとしては、奥さんが寝ている時で助かった。
男は人前で泣くなと言われて育った旧タイプとしては、奥さんが寝ている時で助かった。
今回、この雑誌で一番の作品だったと思う。ベッタベタだけど。
読みたい作家がまた増えてしまった。
読みたい作家がまた増えてしまった。
◆玉野五十鈴の誉れ --米澤穂信
米澤さんは書店で一時よく見かけたインシテミルの表紙が印象深いせいで、現代風(曖昧な言葉だ)で
とても柔らかい文章を書くものだと決め付けていたのですが、いい方向に裏切られました。
名家である小栗家の娘、純香と使用人の玉野五十鈴の話しなんですが、時代がかった設定はワリと基本なのかな?
これ、連作の一部だったんですね。。。。気になるじゃないか!
とても柔らかい文章を書くものだと決め付けていたのですが、いい方向に裏切られました。
名家である小栗家の娘、純香と使用人の玉野五十鈴の話しなんですが、時代がかった設定はワリと基本なのかな?
これ、連作の一部だったんですね。。。。気になるじゃないか!
構成としてはよく出来てるなあ、と思いました。
「始めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな」
うーむ。
なるほど。
「始めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな」
うーむ。
なるほど。
◆333のテッペン --佐藤友哉
東京タワーの塔頂部で死体が発見される。
フリーターと探偵と女子高生がその謎解きをしてるってことでいいのかな?
事件の謎を解いてんだか解いてないんだかわからない(泣)
馴染めないというか、集中できない。
とりあえずこの作家さんは読まない選択になりそうです。ゴメンナサイ。
フリーターと探偵と女子高生がその謎解きをしてるってことでいいのかな?
事件の謎を解いてんだか解いてないんだかわからない(泣)
馴染めないというか、集中できない。
とりあえずこの作家さんは読まない選択になりそうです。ゴメンナサイ。
◆光の箱 --道尾秀介
故郷を離れ童話作家になっていた卯月圭介が、故郷のクラス会に参加することにしたのは。
弥生のことが気になったから。。。
クリスマスソングと絡めて学生時代の二人の関係を中心に展開する話しなんですが
ファンタジーっぽい印象を受けました。
ストンとまとまっていたと思いますが、私にはジャンルが分類できない作品でした。
ミステリーなんでしょうか。。。。
弥生のことが気になったから。。。
クリスマスソングと絡めて学生時代の二人の関係を中心に展開する話しなんですが
ファンタジーっぽい印象を受けました。
ストンとまとまっていたと思いますが、私にはジャンルが分類できない作品でした。
ミステリーなんでしょうか。。。。
ただ、自分の好みには合っていないような感じもあって今後読むかは五分五分です。
しばらく様子を見たいです。
しばらく様子を見たいです。
◆ここじゃない場所 --本多孝好
今の自分の居場所はここではない、と思っている女子高校生が、ある日同じクラスの秋山の
特殊能力を目撃する。
特殊能力を目撃する。
筒井康隆とか豊田有恒とか、そっち系のSFなのかと思って読んでいたのですが。。。。
特殊能力を持っている4人組と、謎の「アゲハ」グループに関してはよくわからないまま
終わってしまいました。
が、別途そのストーリーは執筆進行中だったんですねえ。
特殊能力を持っている4人組と、謎の「アゲハ」グループに関してはよくわからないまま
終わってしまいました。
が、別途そのストーリーは執筆進行中だったんですねえ。
執筆進行中の特殊能力を持っている4人組と、謎の「アゲハ」グループのストーリーは
興味があるので、どんな形ででてくるのかはわかりませんがチェックしておこうと思います。
興味があるので、どんな形ででてくるのかはわかりませんがチェックしておこうと思います。