吉祥読本

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裸の大地 第1部 狩りと漂泊

著者:角幡唯介
出版社:集英社


基本的に地図を持たず、狩りをしながらグリーンランドを探検するという

思いに駆られた著者の挑戦が描かれる。

「極夜行」のように暗闇の中での探検ではないため読み手側の緊張感は

多少薄まった気がするが過酷なことに変わりはない。

相棒の犬との関係や葛藤は前回同様考えさせられるものの

貴重な肉を犬に多く与え過ぎていたあたりのやり取りは

ユーモアを交えているので面白く読めた。

狩りで食料をうまく調達できれば旅は飛躍的に長く続けられるが

やはり環境を含めてあまりにもリスクが高すぎる賭けであることがよくわかる。

多少理屈っぽくてそのあたり短めにして欲しいなと思うところはあるが

旅や土地に関する論考は著者の内面を知るためにも必要なので仕方が無いし、

命がかかっているのだから突き詰めることはとても大事なことなのだろう。

著者の考え方をガラッと変えた今回の冒険が

今後どのような挑戦に進展していくのか見守りたい。