吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

【タ行】の作家

日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義

著者:デービッド・アトキンソン出版社:東洋経済新報社 先進国の中では日本が突出して生産性が低いことを様々なデータや論文を基に訴え、警告を発している。「新・観光立国論」でも成程ねと思わせる説得力を感じたが、本書も分かりやすく訴えかけてくるので…

イエメンで鮭釣りを ::ポール・トーディ

砂漠の地、イエメンに川を作り、鮭を放流し、釣りをしたい。大富豪シャリフの壮大な計画に翻弄される主人公とそのプロジェクトの顛末を描いたイギリスのユーモア作品です。 主人公はイギリスの国立水産研究所に勤める堅物研究者アルフレッド・ジョーンズ。あ…

「タ行」の作家

【タ】●ジャレド・ダイアモンド文明崩壊●ジョージ・ダイソンチューリングの大聖堂: コンピュータの創造とデジタル世界の到来●ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアすべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた●ゲイ・タリーズ汝の父を敬え【チ】●G.K.チェス…

文明崩壊(上下) /ジャレド・ダイアモンド

いまだに人気があって借りられない「銃、病原菌、鉄」に業を煮やし、本書を先に読んだが上巻を読んだのが4月。なんだかんだと結局下巻との間に9冊も挟んでしまった。 上巻ではイースター島やマヤ文明の崩壊が描かれているが、全体を通して著者が力点を置いて…

新ナポレオン奇譚 ::G.K.チェスタトン

1904年に書かれた作品で、舞台は80年後の1984年、イギリス・ロンドンの未来を描いている。80年経っても今と全く変わっていない予言的過去時制というスタイルで書かれ、自分の設定した未来をさっさと否定してみせる。 日々同じ事を繰り返すだけの平和な時代に…

FBIフーバー長官の呪い --マルク・デュガン

ずいぶん前、ケネディ関連のノンフィクション数冊分をまとめて記事にしましたが、その関連本としてようやく積んであった本書を読むことができました。FBIのフーバー長官といえば、FBIの初代長官であり50年近く長官の椅子を守り続けたとんでもない男ですがケ…

マラコット深海 --コナン・ドイル

東京創元社Webサイトより引用大西洋の深海調査に出発したストラッドフォード号は突然、消息を絶ってしまった。しかし遭難したと思われた乗組員たちは驚異の新世界を目撃して生還した。八千年の昔、人知をきわめた文明を誇る大陸が大西洋の底深く陥没し、その…

アンドロイドは電気羊の夢を見るか --フィリップ・K・ディック

本作は遠い昔(多分、十代だと)読んだきりで、再読用に数年前から積んでおいたものです。これを原作に制作された映画「ブレードランナー」は好きな作品でしたが、原作とのつながりは感じられない別物でした。 昔読んだ時の印象は、「地球に紛れ込んだ、人間…

汝の父を敬え --ゲイ・タリーズ

数あるノンフィクションん中でもトップクラスで好きな作品です。読んでからずいぶんたちますが、色々と影響を受けたなあと思います。映画「ゴッドファーザー」のモデルとされるシチリア・マフィアであり、ニューヨークの五大ファミリーのひとつ、ボナンノ一…