吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 --万城目学

かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。
その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。
(「BOOK」データベースより引用)

 

書店でパラパラとめくった時の第一印象は、「か~るく読めそうじゃん!」
古川日出男コニー・ウィリスの作品で少々疲れ気味な脳みそには、優しそうです。

 

さっそく読みましたが、、、、、これは凄くいい作品です。センス・オブ・ワンダー
いやあ、何度か涙ぐんでしまいました。歳をとったのかなあ(笑)疲れてるのかなあ(苦笑)ああ、どっちも当てはまる!

 

登場人物は全て良い人やいいネコや犬たちで溢れています。
ほのぼのとした雰囲気の中でのんびりと進行するファンタジー作品です。
対象は子供なのかな?でも殺伐とした世界を渡り歩いている大人に効くと思います。

 

小学校一年生の「かのこちゃん」と、友達のすずちゃん、老犬の「玄三郎」と、
その妻!の「マドレーヌ夫人」(ネコ!)などの心温まる作品です。
可愛らしいとか、愛しいとか微笑ましいとか、とにかくこんな言葉をたくさん使いたくなる素晴らしい作品と手放しで言えてしまいます。

 

自らの子供の頃に思いをめぐらすと、かなこちゃんの行動や考えていることや友達のこととか小さい世界の中で起きていたあんな事やこんな事に思い当たることがいくつもありました。
まあ、少女たちの話しなんですけどね(笑)

 

感想を書こうと思えばいっぱい書きたいことがありますが、すぐ読み終えてしまう作品なので下手な説明や感想を書くと、この作品の良さが損なわれると思います。
既にこの本に興味を持っていて読むか悩んでいる人は迷わず読んでみてください。
夫婦愛(犬とネコだけどね)のことや友情の素晴らしさなどを感じる事ができるでしょう。
とにかく心地よい読後感を得られる大人から子供まで楽しめる良作なのでござる。



ところで、「鹿男~」を読んでいないので定かではないのですが、あの作品とこの作品は少しだけリンクしているのではないでしょうか。
違いますか?おとうさん!
どなたか確認してくれた方、そっと教えていただけると嬉しいです。

 

(鹿男~を読めって?。。。。文庫はまだですよね?)