吉祥読本

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ぱくりぱくられし

著者:木皿泉
出版社:紀伊國屋書店

 

脚本ユニット木皿泉の二人によるエピソードや思いが会話形式で進行するパート、
妻鹿さんによるエッセイのパート、デビュー作のラジオシナリオ「け・へら・へら」の3部構成。
本書の題名からまさか「ぼくのスカート」に関する内容か?と勘ぐっていたが、諸々乗り越えてきた二人の考え方に年輪を感じる。
多くの書物などから得たものをいかに自分の中で消化しアウトプットしていくか、正直に話していて好感が持てる。
何といっても二人の会話や考え方でその関係性が浮かび上がるだけでなく、二人そのものが作品に反映されていることがよくわかる。


シナリオ「け・へら・へら」は実際にラジオで聴いてみたい。
その後の作品同様、普通の人の変哲もない会話の中にある普通の言葉が効く感じが最初からあったんだなとわかる。
ラジオだとどんな感じになるのだろうか。

 

ラジオドラマって昔よく聴いたけど、あの想像力を掻き立てる雰囲気は好きだったなあ。
かなり昔の話だが、「ゼロの世界」という怖い話ばかりのラジオドラマがあったけど、また聴けないかな。
音源が残っているのなら是非インターネットでやってほしい。


2019/8/23読了