吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2013年12月の読書リスト

思っていたより読めなかったのが残念。読書時間がもっと欲しいけど、睡眠時間はもっと欲しい。



2013/12/6読了
 /微生物ハンター、深海を行く
 高井研
 JAMSTECの研究者がやたら軽いノリで自分の切り拓いてきた研究をはじめ、
 好きなことを語っている。
 バイタリティに溢れ、日本の研究者にもこんなタイプの人間がいるのかと驚いた。
 「男汁」という言葉が何度か出てくるがやはりそのあたり京大出身者のノリなのか。
 多少鬱陶しいが、でもこんなタイプの研究者が日本にはもっと必要なんだと思う。



 2013/12/6読了
 ::ON THE WAY COMEDY 道草 平田家の人々篇
 木皿泉
 かつてラジオドラマとして放送されていた脚本。平田家の三人を中心に、
 ほぼ自動車の中での会話だったりする
 シチュエーションドラマなので実際の声で聴いてみたい。
 「二〇〇二年の夏休み」の第四話「生と死の間」が一番心に残った。
 「すいか」でもそうだったが、普通の生活の中でさらりと交わされる言葉に
 「おっ」と思わされることが多いんだよなあ。



 2013/12/11読了
 ::ON THE WAY COMEDY 道草 愛はミラクル篇
 木皿泉
 「青春九回裏」がドタバタしていてバカらしくて好きな話。
 基本、恋愛小説とかは読まないが木皿作品は別。
 どの話も普通の会話で進行するので自分達夫婦の事と容易に
 重ね合わせられるところがいい。
 二人の会話形式のあとがきにジーンとしてしまった。



 2013/12/20読了
 /英国二重スパイ・システム - ノルマンディー上陸を支えた欺瞞作戦
 ベン・マッキンタイアー
 ノルマンディー上陸作戦の陰で進められた二重スパイ達の物語。
 ドイツが送り込んだスパイはすべてイギリス側が掌握し、ヒトラーを都合よく
 コントロールしようなんて映画のよう。
 「事実は小説より奇なり」という言葉がぴったり。
 どんな状況かって説明するよりは一部を以下に引用してみる。
 「イギリス側をスパイするためスカウトされたポポフは、ドイツ側をスパイ
 してきたが、~(略)~イギリス側の承認を得て、アメリカ側をスパイするため
 ドイツ側により送り込まれようとしているのだった。」



 2013/12/25読了
 ::結ぶ
 皆川博子
 相変わらず幻想的で妖しく艶めかしい作品たちにクラクラする。
 「水族写真館」「花の眉間尺」「心臓売り」が好み。
 粒ぞろいだった「蝶」のインパクトには届かないものの、充分に堪能できる
 短編集だった。



5冊読了。