吉祥読本

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ビートルズになれなかった男 --高尾栄司

小学生高学年の頃、洋楽をラジオで聴くようになった頃でもあるんですけど、
好きなビートルズの曲があるんだ~、って友達にちょっと背伸びして話してたことがある。
後日それがウィングスの曲だということが判明して愕然とした。
そう、その時点で解散していたのでした・・・・
こんな間抜けな男は、中学に入学した途端、開き直って本格的にウィングスファンとなりました。

ですから格別ビートルズファンというわけではありませんが、題名に惹かれて読んだ本です。
表紙の写真をみるとリーゼント姿のピート・ベストという男が写っています。
ビートルズがメジャーになる寸前に追放されたドラマー。
売り出し当時のマッシュルームカットを拒否してリーゼントを通したわけだし、
追放されたのも仕方が無いのか・・・
勿論それだけではなく、いくつもの理由が有るのだろうが象徴的な写真だ。

売り出し前のビートルズの話はとても興味深く、面白いものだった。
解散についても色々な説があっと思うけど、この追放劇についても諸説ある。
有名になる人、なった人にはどうしてもついてまわるのが取り巻きたちの複雑な思惑。
今も昔も変わらない。
有名になってもその後に散々な結果になった人なんて、掃いて捨てるほどいるしね。

その後のビートルズを考えると追放されたピート・ベストは、実はラッキーだったのかもしれない。
色々なことに巻き込まれなかったわけだし。



ウィングスの来日公演は、チケットを入手できたのに大麻事件のせいでフイにした。
2002年、ポール・マッカートニーの東京公演は言葉にならないほど感動した。
ついに長年聞きたかった生歌を、刻み付けることができたのだから大満足だった。


ピート・ベストとポール・マッカートニー、もうお互い歳なんだから、
昔のように一緒に歌ってみたらどうだろうか。

万が一そんなことになったらリンゴ・スターが黙ってないかな??