吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

YMO

ブログを始める前に読んでいたYMOYellow Magic Orchestra)がらみの本を2冊おさらいました。
当時、YMOが登場した時の衝撃は凄かった。
テレビでYMOの映像を流すという情報が流れるのをどれだけ心待ちしただろう。
音楽の斬新さだけではなく赤い人民服を着て無表情に、クリック音を頼りに機械的に演奏しているその姿を見たい、そう思わせるグループでもあり、今考えるとサイバーパンク的だったのかもしれません。
ビジュアルと音楽との融合が進んだ時期でもあり、日本ではさきがけだったのではないでしょうか。
見ているだけで心地良く、そしてそのクールな姿に熱くなるという温度差が楽しみだったのかもしれない。
ディスコでもよくかかっていたので踊りましたね。








アルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』が発売されて20年、いまだ伝説のグループとして愛され続けているYMO
メンバーである細野晴臣坂本龍一高橋幸宏が、それぞれの視点で、YMOの結成から「散開」までに一体何があったのか、何を考えていたのかが語られた史上最長のインタビュー集。
02年にソニーより復刻されたCDに同封された冊子「OMOYDE」のインタビューを再録・再構成し、脚注、楽曲解説、年表も加えた「YMO」を徹底解説する愛蔵版。


インタビューで構成される「イエロー・マジック・オーケストラ」は三人三様の心境が綴られていて興味深い。それぞれの音楽性のこと、YMOとは何だったのかが赤裸々に語られる。

彼らはアルバム「BGM」でファンを切り離した、と語る。
次のステップの音楽を目指していた彼らと、ファンの求める音楽性との違いを明確に認識していた彼らは
敢えて自分たちを理解してくれるファンだけを残そうとした。
思っていた以上にファンが離れたので随分とまどったみたいだが(笑)

自分の場合、見事に切り捨てられたファンの一人だ。
実際はアルバム「増殖」を買った時に、そろそろYMOは潮時だなと思いレコードを買うのを止めようと思ったのだ。
次のアルバム「BGM」は事実全く雰囲気の違うものとなり、レコードを買うことは無かったが、見事に切り離されたともいえる(笑)

結局ある程度歳を重ねてから「BGM」以降のアルバムをCDで購入し、
今となっては良い曲や面白い曲だと思う作品は何曲かあります。
(持ってるレコードもCDで購入したんですが 笑)
でも、やっぱり今でもYMOは前期(※)のほうが好きです。こればかりは仕方が無い。
若い頃に熱狂し、刷り込まれたリズムは記憶から消える事がないのだと思う。


※独断ですが、「増殖」までを前期、「BGM」からを後期としています。
 もう少し適切な分けかたがあるのでしょうが、個人的な実感で書いておりますのでご容赦ください。






YMOコンプレックス --円堂都司昭

音楽のみならず現代日本のポピュラー文化に、今も影響をおよぼし続けるYMOとは何か。
彼らによって何が変わり、何が起こったのか。時代精神としてのYMOに迫る衝撃の同期的批評。


80年代のカルチャーとYMOとの結びつきを語っているが理屈っぽくて無理やり感があったりする。
ただし、そんな切り口で結びつけるのも悪くはないと思う。
人によって感じ方などいかようにも存在し得るのだから。
村上春樹高橋源一郎村上龍島田雅彦などと絡めた解析はもっとページを割いてくれれば面白かったのに。納得するかしないかは別として、だけど(笑)
村上龍坂本龍一とは親友らしいですが、確かに「教授」をモデルとした人物が作品に登場させてますよね。その部分が長すぎて辟易したのを思い出します。。。




今でもたまにYMOを聴きます。
「ABSOLUTE EGO DANCE」 「BEHIND THE MASK」などは今でも心地良いし、
PVを作りたいと思った「INSOMNIA」は浮かんでいるイメージが今でも頭に浮かんでいる。
「SOLID STATE SURVIVOR」に至っては、聴くたびに狂います(笑)