吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

三四郎はそれから門を出た ::三浦しをん

近頃、本をたくさん読むということに関して上を見ればキリがないことに気付き、
趣味は読書ですと言うのは止めようかと思うくらいです。
そんな思いに追い討ちをかけるようなエッセイを読んじまってやさぐれているところ。
三浦さん、色んな分野の本やマンガを読んでるなあと感心します。

 

三浦さんのエッセイは初読みです。本に対する思いは人それぞれですが、
三浦さんのように食事のメニューを考えるよりも食事中に読む本を考えたりはしません。
食事中に本を読むことも滅多にありません。
歩きながら読むことも子供の頃なら電柱にぶつかった事がありますが、今はやりません。
自称「活字中毒」とは言いにくいなあ。

 

そうそう睡眠をとるために山手線を一周したことはありますが、読書のためには半周したことしかありません。
そっか、今のように暑い時期は山手線一周で本を読めばいいのか。
冷房効いてるし、集中して読めそう(笑)気持ちよく寝てしまう自信もあるけれど。
ついでに三浦さんの大技、隣の人が読んでいる本を調査するスーパーテクニックを練習しようかな(笑)

 

それにしてもさすが作家さん、たとえ同じ本を読んでも三浦さんのような的確な表現は
どう転んでもできないだろうなと痛感。
津原泰水さんの「少年トレチア」を積んでいるが、その書評が本書にあって凄く読みたくなった。
それまでの妄想タップリの軽妙なエッセイから一転して鋭い視線の書評は「プロ」を感じさせる凄みみたいなものすら感じました。

 

「書評とは愛の表明でなければいけない」という三浦さん。
自分がブログを始めた時はできるだけ悪口を書かず、いいところを見つけ出して感想を書こう、という気持ちがあったのですが実際には。。。。。愛が足りない自分をちょっと反省。
色んな作品を読み、楽しみ、愛する三浦さんに自分なりに共感し、刺激を貰う事ができましたが、きっと女性読者のほうがより共感度が高く、ツボにはまるような気がします。