地球で生命が誕生してから現在をも通り越して絶滅する未来までを盛り込んだ
意欲作である。
気候変化や隕石衝突、大陸移動など過酷な環境変化のなか、
種の大量絶滅を繰り返しつつ乗り越えてきた命たちの何とも愛おしいことよ。
名前がすっと入ってこない名前の生物たちの生態や
恐竜たちが生きるために得た体の仕組みなど、
知らないことはたくさんあるのだな。
地球の長い歴史からすると自分の人生など何と小さなことかと
改めて思い知らされる。
温暖化をはじめ、今世界中で叫ばれている環境問題が実はそれほど
大きな問題ではないのではないか、と感じてしまう。
それ程ダイナミックな環境変化を経て今の地球が存在するのだ
いずれ太陽の膨張に飲み込まれるとは思っていたが、その前に絶滅してしまうのか。
諸行無常。
でも本書の密度の濃さは伊達ではなく、勉強になった。
本書を中高生の教材にしたら、色々な分野に興味を持つきっかけになりそうだ。
自分ですら色々と知りたいことが増えたのだから。