吉祥読本

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ラジオが泣いた夜 --片岡義男

本作は短編集で、内容だけではなく、題名が一番好きだなという感じでセレクトしました。
話しのどこかでラジオがキーポイントになっている。
乾いた印象の文体というか言い回しというか、独特の雰囲気がある。
片岡義男の作品を読んでいたときに浮かぶイメージは日本が舞台でもアメリカっぽくて
アメリカを舞台にしている内容も多いけど)ハードボイルドな感じ。

片岡義男の作品は、人の死もあっさりと書かれていたり、男も女も心が強い登場人物が多い。
かっこつけすぎで気障(最近聞かないし、使わない言葉だな)な感じが
嫌な人もいると思うけど、そんな世界がなんとなく好きだった。
結構はまった人も多いのではないかな。男限定だと思うけど。

短編集が多いので、好きな作品はあちこちに散らばっている。
それらを拾い上げて映像で見てみたいなと思うのだけど、難しいかな。
片岡義男の作品は何本か映画になっているけど、個人的にはあまりいいとは思わなかった。
やはりあのドライな雰囲気は出せないか。
それとも「彼のオートバイ、彼女の島」のような映画はバイク乗りには
面白い映画なのでしょうか。
原田知世のお姉さんの原田貴和子のイメージしか残っていない・・・。