吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2013年9月の読書リスト

時がたつのは早いものです。
冊数こそ少ないけれど、ここのところ前のめり気味に読書中。
やたらと忙しいが、隙あらば読むべし。



2013/9/1読了
 ::美しい昔 近藤紘一が愛したサイゴンバンコク、そしてパリ
 野地秩嘉
 近藤紘一の足跡を追体験するルポルタージュ。近藤さんの「目撃者」を再読したくなった。



2013/9/4読了
 /王になろうとした男
 伊東潤
 織田信長によって運命を操られ翻弄される者たちを描く短編集。
 中でも「果報者の槍」の毛利新助、表題作「王になろうとした男」の彌介を描く作品が印象的。
 伊東さんの切れ味鋭い筆力、想像力が如何なく発揮され、「国を蹴った男」同様楽しませてくれました。



2013/9/14読了
 ::蛇の卵
 R.A.ラファティ
 ラファティにしては読み易い部類に入るが、だからと言って全てを理解できているわけではない。
 でも、なんかクセになってしまう面白さがあるのが不思議。
 いつも思うのだが、ラファティの翻訳者って凄いと思う。



2013/9/15読了
 ::つぎはぎプラネット
 星新一
 PR誌などに書かれた作品など、今まで書籍化されてこなかった作品たちを掘り起こした作品集。
 既読作品との類似点もあり、その昔読みまくっていた頃が懐かしく思い出される。
 PR誌で星新一作品を読めていた人たちが羨ましい。



2013/9/16読了
 /本日は、お日柄もよく
 原田マハ
 冒頭の結婚式のスピーチからぐっと持って行かれた。
 後半の政治がらみのスピーチはちょっとどうかと思うが。
 全体に出来過ぎの展開ながら、ところどころ出てくる「言葉」は感動的。
 スピーチの極意十箇条は役に立ちそうなので覚えておこう。
 「総理の夫」の前に読んでおきたかったな。



2013/9/22読了
 /清須会議
 三谷幸喜
 伊東潤の「王になろうとした男」を読んだばかりなのでつい比較してしまったせいか、ストーリーとしてはあまり面白味を感じられなかった。
 シーンの説明にいちいち「現代語訳」って入れなくてもいいんんじゃないかなあ。
 ただ、映像で見たらきっと笑ってしまうシーン満載で、面白い時代物として絶対に楽しめるだろうな。



2013/9/23読了
 /完全解読「中国外交戦略」の狙い
 遠藤誉
 今まで遠藤誉が書き続けてきた危機感を要約、抜粋したうえで安倍政権になってからの最新動向までを盛り込んだ内容。
 この人の著書は日本の外交戦略の稚拙さがわかり易くて不安になってしまうが、切り口が面白く、なおかつ的確な分析がなされている。
 中国の長期に渡る戦略だけではなく、アメリカの思惑をも見極めることが肝要。



2013/9/29読了
 /義仲これにあり
 吉川永青
 源氏の血に抗い、理想を貫こうとする源義仲の苦悩と戦い、そして挫折が描かれる。
 権力に対する矛盾に苦しむ義仲を兄弟のように慕い、命を懸ける猛将今井兼平が魅力的。



8冊読了。