吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

星新一

だれかさんの悪夢

著者:星新一出版社:新潮社 今更ながらと言う勿れ。 「星新一の思想」を読んでから星新一を読みたくて 手近にあった作品の中から選んで再読。 oldstylenewtype.hatenablog.com 懐かしい思いと共に、とにかく短時間で読めるので嬉しい。 あまりにあっさりと…

星新一の思想

著者:浅羽 通明 出版社:筑摩書房 最相葉月「星新一 一〇〇一話をつくった人」とは違い、 あくまで作品を解析することで星新一を語るというアプローチで 最相作品と双璧を為す力作でした。 現代の技術的、社会的状況と作品の先見性を結び付ける点に関しては…

2016年11月の読書リスト

もう師走。相変わらずあっという間です。 2016/11/2読了 /賤ヶ岳の鬼 吉川永青 佐久間盛政をメインに据えた作品は初めて読んだ。 柴田勝家の甥であり勝家同様、武士としての誇りを重んじ、本能寺以後の覇権を巡り 真逆の性質を持つ秀吉に対峙する姿が描かれ…

2015年5月の読書リスト

5月は暑かった。。。。6月も続くのか? 2015/5/6読了 /夢をまことに 山本兼一 鍛冶屋職人の一貫斎が職人として無限に広がる夢を真摯に追いかける姿が 描かれている。 鉄砲から始まり、空気銃や万年筆、望遠鏡など、幾度となく失敗を繰り返しながら 考え尽く…

2013年10月の読書リスト

なんだか今回は色々なかたちで多くの血が流れる作品が多かったな。 2013/10/3読了 ::自殺サークル 完全版 園子温 平成版「コインロッカーベイビーズ」の社会を破壊する手段は、演じ、育て、 死んでいくってことなのか。映画「紀子の食卓」を観ていないので機…

2013年9月の読書リスト

時がたつのは早いものです。冊数こそ少ないけれど、ここのところ前のめり気味に読書中。やたらと忙しいが、隙あらば読むべし。 2013/9/1読了 ::美しい昔 近藤紘一が愛したサイゴン、バンコク、そしてパリ 野地秩嘉 近藤紘一の足跡を追体験するルポルタージュ…

感想を書かなかった本の記録 PART-4

引き続き(独立した)読書感想をアップしない本の備忘録として残す第四弾。小説率は一気にアップ! ★ 11月に読んだ本(11冊) ★ ●ヨーロッパ退屈日記 ::伊丹十三 2011/11/1 読了 ※気障だなあと思いつつそれが鼻につくこともない。おしゃれなエッセイで 若い…

フレドリック・ブラウン傑作集 --フレドリック・ブラウン

ロバート・ブロック編 星新一訳「闘技場」「イメージ」「事件はなかった」「忠臣」「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」「人形芝居」「黄色の悪魔」「最初の接触」「ジェイシー」「狂った星座」「回答」「ギーゼンスタック一族」「鏡の間で」「ノック」「…

星新一時代小説集 天の巻 --星新一

星新一×松本大洋 最強のコラボレーション! 「ショートショートの神様」が遺した傑作時代小説の数々を収録 と言っても絵の掲載数は少ない。まあいいか。大好きな二人のコラボですから当然見つけるなり購入しました。 「殿さまの日」「江戸から来た男」「道中…

午後の恐竜 --星新一

表題を含む11作品が収められています。表紙はヒサクニヒコ氏。実はこの作品の感想文を書くのはこれで2度目になります。一回目は中学生のときの夏休みの宿題。星新一の1ページにも満たない作品をピックアップして、それよりも長い感想文を書いてやるんだ、と…

星新一空想工房へようこそ

星新一が止まらない。我慢できずに買ってしまう!!悪い癖だと自分でも思う。気に入った作家の本はたて続けに読みまくる。本屋を片っ端から探し回る。気になるテーマが出てくると関連する本まで探索を始めてしまう。財布がカラになる・・・これは最相葉月が…

ボッコちゃん --星新一

星新一の発想力は並大抵なものではない。登場人物の特徴や情報を徹底的にシンプルにすることで今でも古さを感じさせない。そして、現在の社会にそのままあてはまる風刺、ブラックユーモアが満載である。星新一の自選短編集の「ボッコちゃん」はその中でもダ…