吉祥読本

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粗にして野だが卑ではない―石田禮助の生涯 --城山三郎

「BOOK」データベースより引用
三井物産に35年間在職し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった
“ヤング・ソルジャー”―。
明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から“卑ではない”
ほんものの人間の堂々たる人生を著者は克明な取材と温かな視線で描いた。
ベストセラー作品の待望の文庫化。



実は昨年、約一年程この本を身近に置き、表紙(石田さんの写真)と背表紙を眺めては、
折につけ、「粗にして野だが卑ではない」という言葉を反芻していました。
そして今年の一発目はこの本の感想からと決めておりました。(昨年末読了)
この言葉の響きが小気味よくて好きだからです。

 

そして今年もきっと色々とくじける事や、くさりたいこと、迷う事があると思いますが、
「粗にして野だが卑ではない」という言葉を都度思い出しながら自分を見失わないようにと
年頭にこの作品(言葉)を持ってきた次第です。

 

明治の人間らしくピリリとした緊張感を持ち、自分のなかに強固な信念を持ち行き続ける石田の姿勢は
読んでいるだけで猫背気味の私の背筋をピシリと伸ばしてくれました。
しかし率先して質素で潔く、外国人に対しても、政治家に対しても堂々と自分の生き方、意見を主張し、
行動する姿には見習うべき事がいっぱいありました。
毎年思っているので説得力がないのですが、今年も勝負の年になりそうです。
また一年、この言葉を胸に励もうと思います。

 

最初の感想としては堅苦しいものとなりましたが、長くは続きませんのでお許しください。
(と、言うか作品の感想にはなってませんでした。失礼しました。)



今年もどうぞよろしくお願い致します。