吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

ぬしさまへ --畠中恵

「BOOK」データベースより引用
きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。
おまけに難事件もめいっぱい。
幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。
でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。
ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。



時間が無いなんて書いといて、更新してるじゃないかと責められると返す言葉がないのですが、
時間は作るものだっ!と自ら叱咤しています。
今年読んだ本の感想は今年中に。。。手短にささっと。



先日テレビドラマで第二弾が放映されました。
積んであったので、放映前に読まなきゃ、と思ってあわてて読んだのですが、
放映されたのは第五弾「うそうそ」。。。
・・・・だめじゃん。



6編の短編集です。
この中で一番良かったのは、「空のビードロ」でした。
義理の兄、松之助と主人公の若旦那、一太郎の優しさ、思いやりが、事のほか身に沁みました。
自分が松之助の立場だったらやさぐれそうな気がしますが(笑)、なんとまじめな人物でしょう。
人には優しくしないといけないなあ、と思わせてくれます。
ただ、この話しには妖(あやかし)が出てこないので、この作品が一番好き、
という感想はどうなんでしょうか(笑)

 

もうひとつ印象に残ったのは「仁吉の思い人」。
恋愛小説は敬遠気味なのですが、これはなかなか面白かったです。
妖だからこそ展開できる時代を越えた恋愛話です。失恋だけど(笑)

 

第一弾とつながる話しもあったりして、意外と深いかも、と今後に期待。
全体的に妖たちの活躍が前作より少なく感じたのですが、設定に慣れただけなのかもしれません。
相変わらず体の弱い若旦那ですが、どんな活躍をするのか、ゆっくり見守りたいと思います。